【「あなた」のお医者さん】21、心理、社会的要因を考慮

2020年8月25日 05時00分 (8月25日 11時33分更新) 会員限定
 七月十四日付から、家庭医療で行われる診療の手法についてお話ししています。今回は「生物心理社会モデル(BPSモデル)」です。「病気の原因があるから病気になる」という直線的な因果関係でなく、病気をBio(バイオ)(生物)、Psycho(サイコ)(心理)、Social(ソーシャル)(社会)的な要因を含むシステムの異常としてとらえる方法です。
 例えば高血圧は、血管の中の細胞レベルで起こる変化と見ることもできますし、頭痛などの症状、将来への不安、食事内容の変化、仕事との折り合いの付け方など、細胞レベルから患者さん個人、家族、地域、国の医療政策まで、各レベルで考えることができます。
 原因となる異常を取り除くことで病気が治るのは現代医療の進歩の成果です。一方で、患者さん一人一人に、この原因と結果(病気)がすべて当てはまるわけではありません。個人にとっては、その原因と同じくらい大切な要因が関係していることがあります。
 このBPSの要因を意識すると患者さんの価値観や希望に基づいた治療が選択でき、効果も上がります。例えば、がん治療では、心身の苦痛を和らげる緩和ケアが浸透し、終末期をどう迎えるかは個人や家...

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