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8月 綿織物 (上)津の銘品、おぼろタオル

2020年8月23日 05時00分 (9月13日 09時11分更新)
半世紀前から使い続けているおぼろ染めの機械=津市上浜町のおぼろタオルで

半世紀前から使い続けているおぼろ染めの機械=津市上浜町のおぼろタオルで

  • 半世紀前から使い続けているおぼろ染めの機械=津市上浜町のおぼろタオルで
  • 整経機に巻きとられていく糸=津市上浜町のおぼろタオルで
 金属のきしむ音が響く。津市上浜町にある「おぼろタオル」の工場で、技術開発担当の取締役の竹谷尚文さん(56)が、鋭いまなざしで微調整を続ける。
 社名の由来でもある「おぼろ染め」で柄を印刷する機械で、綿の生地の状態を見ながら、ゴム製の型の圧力を変えたり、印刷のタイミングを確認したり。熟練の手と目がものをいう。
 「マニュアル化は難しい。自分も先輩をまねしながら、考えながら体で覚えたね」。この機械が導入される半世紀前までは、職人が全て手作業で染めていた。
 一九三七(昭和十二)年に建てられた工場は社内ただ一つの生産拠点で、戦時の空襲の災禍もくぐり抜けてきた。今では機械化も進んだが、釜で煮てタオルから不純物やのりを取り除く「晒(さら)し」、つながったままのタオルを一枚ずつリズミカルに切り離す工程など、職人の手作業に委ねられる仕事は多い。
     ◇
 おぼろタオルは〇八(明治四十一)年、日本画家で起業家の森田床三郎が、地元の津に名産品をつくろうと創業した。おぼろ染めは庄三郎が発明した。無地のタオルばかりの時代に、染料と反応する特殊な薬品を緯糸(よこいと)にだけまとわせ、織った後に染める技術を生んだ...

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