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「軍都」金沢 発展の歴史 星稜大・本康教授講演

2020年8月23日 05時00分 (8月23日 12時18分更新)
「軍都」としての金沢の歩みを語る本康宏史教授=金沢市のうつのみや金沢香林坊店で

「軍都」としての金沢の歩みを語る本康宏史教授=金沢市のうつのみや金沢香林坊店で

「軍人で潤った店 今も数多く」


 近現代史が専門の本康宏史・金沢星稜大教授が21日、金沢市のうつのみや金沢香林坊店で「『軍都』金沢といしかわの戦争」と題して講演した。日清戦争後に「陸軍第九師団」の司令部が置かれてから、金沢市が軍隊の街として発展した歴史を振り返った。
 本康教授は、金沢城を拠点とした陸軍第九師団司令部について「軍都金沢が形成された最大の契機だった」と説明。かつて軍需品を扱ったり、軍人の客で潤ったりした商店や飲食店が今も街中に数多く残っている事実を、自身の聞き取り調査などを基に明かした。
 また、兼六園について、日露戦争の祝勝会や戦没者の慰霊祭などの会場に使われていたと指摘。「一般人が立ち入れない金沢城に対し、市民のうちに軍都のイメージを醸成する上で大きな役割を果たした」と語った。
 一方で、「県内では空襲被害がほとんどなく、リアルな戦争の記憶が希薄。日中戦争や太平洋戦争で、県民から2万6000人以上の戦死者が出た過去をしっかり語り継いでいくべきだ」と締めくくった。
 講演会は、本康教授が監修を務めた戦跡紹介の冊子「記憶の灯(あか)り 希望の宙(そら)へ いしかわの戦争と平和」の刊行を記念して開催された。 (小佐野慧太)

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