北中のキャラクター「ばく」人気者になりたい 「秘訣」聞きに行ってみた!

2020年8月23日 09時00分 (8月23日 11時30分更新)

 

 おはよう! ぼく、北陸中日新聞のキャラクター「ばく」。今年でデビュー十周年なんだ。毎日、朝刊の「きょうのイチオシ!」に登場している―んだけど、なんとなく影が薄いのが悩み。社内からは「地味」という声も…。どうしたら人気者になれるの!? 北陸地方の人気キャラクターに会いに行き、その秘訣(ひけつ)を聞いてみたよ。(高橋雪花、堀井聡子)

今更だけど… ばくって何者?

 身長:約54cm、新聞の縦の長さと同じ。体重:約6kg、新聞1カ月分の重さと同じ。趣味:新聞のスクラップ。 


名前 今も仮のままで…

 ばく誕生は、ポプレス開始に向けた若手記者の会議で、「マスコットキャラクターがほしい」との声が上がったのがきっかけ。新聞、白黒…という連想や、「白黒はっきりつける」という意味合いから、動物のバクが候補に挙がった。他の候補にはクジラやシャチ、パンダやキツネがあった。
 満を持して、2010年11月のポプレス紙面に登場。若い読者の疑問に答えるコーナーで、回答者として活躍した。キャッチフレーズは「『?』をばくっと食べ、解消します」。翌11年1月の紙面で、プロフィルとともに名前の募集を呼び掛ける記事が載った。それから10年、仮の名前「ばく」のまま、新たな名前が付くことはなかった―。

石川さん(石川テレビ放送)

 身長や体重、性別は秘密。こだわりは「石」をかたどった髪形。川から流れてきた石が割れ、その中から生まれた。


露出が大事 仕事をもらおう

 石川県を代表するゆるキャラ、石川テレビ放送の「石川さん」。石川さんが働く編成部部長の畝村健一さん(50)に話を聞いたよ。
―どのように生まれたの?
 局のイメージアップのため案を募り、二〇〇三年五月にデビューしました。実は当初、社内では「かわいくない」と難色を示す社員もいましたが、若い女性社員には人気がありました。
―どうやって人気を集めてきたの?
 局のキャンペーンCMなどに登場してきました。また、県内の園児が参加する大運動会「アスレバルいしかわ」でテーマ曲「石川サンバ」を踊ってもらっています。石川サンバ誕生時の園児は現在、高校生。もうしばらくしたら親子二代で踊る人も出てくるかも。皆と一緒に、石川さんも育っていけばいいかな。
―人気の秘訣(ひけつ)は?
 性別も身長も秘密で、謎の多いところが良いのでは。また、社内でも石川さんの映像を作るときなどには、編成部でオファーを受けていますよ。きちっと精査してイメージを崩さないようにしています。―ぼくもどうやったら人気者になれるのかなあ。まずは社内で認めてもらい、仕事をたくさんもらおう!露出は大切。せっかく自社の媒体があるので、有効活用しないとね。

メルギュー メルモモ(小矢部市)

 俱利伽羅峠の戦いで角にたいまつを付けて活躍した「火牛(かぎゅう)」 が先祖。メルヘン建築を見て育つうち、おなかに建物の模様ができた。

新聞の4コマ漫画になってみたら?

 ゆるキャラグランプリ五位(二〇一五年)の実力を持つのが、富山県小矢部市のシンボルキャラクター「メルギューくん」。恋人の「メルモモちゃん」も一緒に、担当する市商工観光課の長谷川貴大さん(29)に話を聞いたよ。
―どうやって生まれたの?
 デザインと名前を公募して、〇九年からお祭りに参加するなど活動を始めました。翌年メルモモちゃんが誕生。カップルのゆるキャラは全国でも珍しく、婚活イベントに呼ばれることもありますよ。
―人気の理由は?
 一五年に市内でアウトレットが開業し、メルギューくんたちもイベントに呼ばれて、県外の人に知ってもらう機会が増えました。イラストは申請すれば誰でも使えるようにしてあり、いろいろな商品に採用された結果、あちこちでメルギューくんたちの姿が見られます。新型コロナウイルスでイベントが開けない分、ツイッターはひんぱんに更新しています。ことしは年賀状が全国から六百通以上届きましたよ。
―ぼくも人気者になりたいな。とにかく露出の回数を増やすこと。新聞なら四コマ漫画にするのもいいかも。
―最後に、メルギューくんからひと言!
「お友達にまたたくさん会える日を信じて、小矢部を元気にしていくメル~☆」

どう生きたい? 戦略立てて
「売れるキャラクター戦略」著者 いとうとしこさんに聞きました!

 今やプロアマ問わず生み出されたキャラクターが、ちまたにあふれる時代。そんな中、「売れるキャラクター戦略」の著者で、ロッテの菓子「コアラのマーチ」のCMなどを手掛けたクリエーティブディレクターいとうとしこさん=東京都=は、ばくに「君はどう生きたいの?」と問い掛ける。
 ばくの印象について、まだ中身が伴わず「キャラクターではなくマークなのでは。毎日見かけるけど言葉を交わしていない人みたい。面白いキャラだけど…」と厳しい指摘。「戦略やシナリオを立てればどういうキャラにすべきか明確になる」と戦略の重要さを強調した。例えば、ギスギスしたニュースの中で癒やしを与える目的なら癒やし系にするなど、「新聞の課題をどう解決させていくか考えて」と助言した。
 人気キャラを生み出す極意は「隙を作ること」。ドラえもんがネズミを苦手とするように「性格にも欠点を入れてつっこみどころを作ると、見た人が構いたくなります」。顔のバランスを、赤ん坊や子犬のようにデザインするのも手だ。また、「一定期間、世界観やストーリーを発信し続けることが最低条件」とも話した。

街の声

―好きなゆるキャラは?
 シュールな「ふなっしー」
 石川県小松市の「カブッキー」
―ばくの印象は?
 ムーミンやSuicaのペンギンみたいで、大人っぽくおしゃれ。
 花が長くて色合いが暗い。
―どうすれば人気が上がりそう?
 ばくが登場する面を増やす。新聞の中を自由に動き回っている感じが出そう。
 もう少し振る舞いや色を明るくすると良いのでは。

せつかのカイセツ!

 「この子がいることによって、読者に何を伝えたいのかがまだないように見える」。いとうさんにばくへの助言を求めたら、看破されギクリ。根本的な存在意義が問われている…。
 でも、それを考えるのが大事なのは記事も一緒だ。自分を省みて、痛いところを突かれたからギクリとしてしまったのかも。ばく人気者への道は、一人前の記者への道に通ず?(高橋雪花)
 ばくのLINEスタンプも販売中。かわいくシュールな姿で会話が弾むかも?

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