【石川】コロナ「新たな波」 県感染症対策本部・市村教授 

2020年8月21日 05時00分 (8月21日 10時12分更新)

 施設の拡大防止最優先


 石川県新型コロナウイルス感染症対策本部会議アドバイザーの市村宏・金沢大教授(ウイルス感染症制御学、写真)は二十日、本紙の取材に「新たな大きな波が来ている」との見解を示した。市中感染が広がり、グループホームでのクラスター(感染者集団)が発生。感染対策と社会経済活動の両立の必要性を説き、高齢者施設での感染拡大を防ぐことが最優先課題だと指摘した。(村松秀規)
 八月に入り、県内の新規感染者は二十日時点で計二百三人。県や政府の緊急事態宣言が発令されたのは四月中旬だが、同月の二十日時点と比べると新規感染者は四十人多く、クラスターは同数の五例発生した。
 県内では六月二十三日〜七月十六日に新規感染者は出ておらず、市村教授は「六月中旬にはほぼ収束していた」と指摘。その後、人の移動が再開し、クラスターが発生した飲食店などにウイルスが持ち込まれて市中に広がったとみる。
 「飲食関係で感染者が出るのはもっともだが、高齢者施設や医療機関での感染は次の流れ」と市村教授。高齢の感染者が増え、重症者が増えれば三十床ある専用病床を圧迫する恐れがある。「いかに高齢者施設のクラスターを抑えるか、施設にウイルスを入れないことが大きな課題」と述べた。
 気掛かりなのは感染経路不明者数。基準の一人未満を上回る五・九人は、市中感染が広がっている傾向だとし「不特定多数の人が集まる場所へは、二週間単位ほど控えることが必要」と指摘。「第三波、四波は必ず来る。感染を完全に防ぐのは難しく、ビジネスも動かしていかなければいけない。ある程度の感染者が出るのを許容する社会にならないといけない」とも話した。

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