ついにこの日がやってきた…中日が“セーブつかずサヨナラでもない”今季初の勝利 松山の飛び抜けた貢献度と依存度
2025年5月30日 10時33分
ついに、この日がやってきた。3回までに先発野手全員の11安打。その6点差を維持したまま、9回の攻撃を終えた。裏を締めたのは梅野。その瞬間をクローザーの松山はブルペンで迎えた。
「ああ、これが初めてですか。よかった。今日は僕、1球も投げてないです」
登板していないのに質問をする僕に彼は驚いたが、すぐに意図を理解してくれた。今季48試合目、最多点差での勝利である。これまでは1点差が11勝、2点差が5勝、3点差が4勝。つまり、誰にもセーブ(松山18、マルテ1)がつかず、サヨナラ(1勝)でもない勝利は初めてだった。
チームの21勝のうち、18セーブ。85・7%という割合は、まだシーズン途中とはいえ異常値である。最多セーブ獲得者の中で、過去最高は昨季のマルティネス(60勝、43セーブ)の72%。巨人に移籍した今季もいまだ無失点で、松山を上回る19セーブを挙げているが、それでもチームの27勝に対して70・4%だ。松山への依存度であり、貢献度は飛び抜けている。
新米クローザーでありながら、失敗はゼロ。頼りになるからこそ、疲労の蓄積は気がかりだ。最後を締めくくる実力はもちろんだが、打撃陣に得点力があればこういう勝ち方も増えてくる。割合の高さは誇らしくもあり心配でもあるのだ。
「マツというウチのとりでを使わずに勝つのが目標のひとつだし、それができてよかった」
井上監督も胸をなで下ろした6点差での勝利。唯一、松山を使わずに勝ったのが5月1日の阪神戦(バンテリンドームナゴヤ)だったが、このときは使うべき展開だったのを、疲労を考慮して我慢して、我慢して3―2で逃げ切った。今回は違う。援護した打線だけではなく、マラー―マルテ―梅野と無失点で切り抜けた投手陣の奮闘が光っていた。
「本当にナイスゲームでした!」。松山は笑った。これからも頼る。だけど、依存度は下げたい。ブルペンで1球も投げずして勝ったことは、週末の巨人戦で生きるはずだ。
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