【「あなた」のお医者さん】20、「患者中心の医療」とは 

2020年8月18日 05時00分 (8月18日 12時48分更新) 会員限定
 病気になってから治療するまでには、症状が出る→診察を受ける→(必要に応じて検査)→病名を診断される→薬や手術などの治療を受ける、という経過をたどります。例えば「みぞおちが痛い」と受診して、検査で胃の粘膜が荒れていると「胃炎」と診断され、薬を飲んで治します。このように、ある診断に対し、効果が分かっている基本の治療が行われます。
 しかし、その内容は、同じ症状の人全員に必ずしも共通ではありません。「みぞおちが痛い」と受診したある人は、身内に胃がんの人がいることが心配で、またある人はストレスが多いことが原因と心配しているかもしれません。この二人にはそれぞれ、胃がんかどうかの検査をすること、ストレス解消の方法を見つけることが、薬を飲む治療とともに大切です。
 科学的な診断と治療に加え、患者さんが持つ事情を考慮して検査や治療の方針を立て、医師と患者が一緒に治療する技法を「患者中心の医療」と言います。一九八〇年代にカナダの大学の家庭医療学講座で開発され、世界各国の医学教育に取り入れられており、治療効果の改善にも役立っています。
 「患者中心」と言っても、患者さんの望み通りの医療をするわけではありません...

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