平和の誓いを未来へ

2020年8月16日 05時00分 (8月17日 10時45分更新)
 終戦から七十五年を迎えた十五日、金沢市内では、戦没者を慰霊する式典や平和の鐘つきなどが行われた。参加した市民は犠牲となった命に思いをはせ、恒久平和の誓いを新たにした。(堀井聡子、戎野文菜)

「歴史の重さ 伝える責務」
県戦没者追悼祭 石川護国神社


戦没者を思い、黙とうする参列者=金沢市石引の石川護国神社で


 金沢市石引の石川護国神社では、県戦没者追悼平和祈願祭と合同招魂祭が営まれた。英霊にこたえる会県本部と、自衛隊OBでつくる隊友会県支部が主催。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で規模を縮小し、参列者は例年の半数に満たない約七十人だった。
 正午の時報とともに、参列者全員で黙とうし、戦没者の冥福と平和を願った。県本部の米沢寛会長はあいさつで、国民の八割以上が戦争を知らない世代であることに言及。「遠くない将来、戦争体験を語る人がいなくなる。多くの世代に英霊の歴史の重さを正しく教授するのがわれわれの責務」と述べた。
 二歳の長女と参列した金沢市の会社員、両木孝輔さん(35)は「英霊たちの犠牲の上に今の平和があるということを子どもに伝えたい」と話した。夫の父が戦死したという白山市の遠塚谷(とおづかたに)やす子さん(74)は「毎年一緒に参列してきた夫も去年亡くなった。孫が元気に育っていることなど、夫の分まで父へ思いを届けたい」と語った。

鐘の音 願い込め
金沢・寺町 市民ら鳴らす


平和を願って鐘をつく家族連れ=金沢市寺町の妙典寺で


 金沢市寺町の妙典寺では、市民が「平和の鐘つき」を行い、恒久平和への願いを込めて鐘楼に厳かな音を響かせた。
 市民団体「寺町台九条の会」が毎年実施し、ことしで十五回目。子どもからお年寄りまで約四十人が参加し、「憲法九条を守ろう」「子どもたちを戦争に行かせないぞ」などと平和への誓いを宣言しながら、次々に鐘を鳴らした。鐘つきは周辺の八つの寺でも行われた。
 会の中心メンバーの高齢化により、本年度から世話人代表になった升きよみさん(77)は「大切に命をつなぎ、(戦争の)歴史を忘れてはいけない」と反戦への気持ちを新たにした。
 妙典寺では新型コロナウイルスの感染防止のため、参加者の検温と記名をした。本堂では、アフガニスタンで昨年十二月に武装勢力に殺害された非政府組織(NGO)「ペシャワール会」の現地代表で医師の中村哲さん=当時(73)=のドキュメンタリーDVDも上映された。

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