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完全遠隔で長期就業体験 福井の鉄工所−高専生 実践的ものづくり

2020年8月15日 05時00分 (8月15日 09時43分更新)
ビデオ会議アプリで学生と打ち合わせする田安社長(右)=福井市のTAYASUで

ビデオ会議アプリで学生と打ち合わせする田安社長(右)=福井市のTAYASUで


 新型コロナウイルスの感染拡大に伴ってインターンシップ(就業体験)の中止が相次ぐ。そんな中、福井市の鉄工所「TAYASU(タヤス)」は完全リモート型の長期ものづくり就業体験を高専生を対象に開いている。リモート型だが内容は極めて実践的で参加学生はものづくりの醍醐味(だいごみ)を味わっている。
 就業体験は十一〜二十一日の十一日間で、北九州市の北九州高専五年生の大江颯(はやて)さん(20)が参加している。「新生活様式における新商品の企画、設計」をテーマに据え、福井市内の医師から依頼があった飛沫(ひまつ)防止シールドの開発から設計、製造まで取り組む。
 開発は類似商品の有無や特許といった法的な権利関係などの市場調査をした上でスタート。依頼者のニーズを踏まえて設計し、期間中に試作品を完成させ、同社が製品化して納品する予定。学生はビデオ会議アプリを使って午前・午後の一日二回、同社の田安繁晴社長(52)と打ち合わせをして進行状況の確認や意見交換を行う。また学生側は日報をブログに掲載している。
 十四日の打ち合わせでは、大江さんが作成した3Dコンピューター利用設計システム(CAD)のイメージ図をもとに材質や部材の固定方法、材料調達の手配などを詳細に詰めていった。
 昨年も同社の就業体験に参加した大江さんは「リモートで距離は離れているが『ものづくりはできる』という実感がある。リモートでの仕事が当たり前な時代になると思うので、この経験は役立つ」と意欲的。田安社長は「実践的な経験は学生の自信になる。リモートでのインターンシップの受け入れは初めてだが手応えを感じている」と話す。 (長谷川寛之)

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