「ウルトラマン」と同郷、大の里と同部屋の白熊、次の場所は勝ち越しを決め、これからも子どもらに愛されるヒーローであり続ける
2025年3月30日 11時14分
◇記者コラム「Free Talking」
大相撲春場所で3度目の優勝を飾った大関大の里(24)が所属する二所ノ関部屋には、ヒーローがもう1人いる。
福島県須賀川市出身の白熊(25)だ。3場所ぶりの再入幕を果たした春場所3日目の3月11日。白熊は「あの日だなあ…」と支度部屋で14年前を思い出していた。
当時、白熊は小学5年生だった。子どもながらに、原発事故によるいわれない悪口やいじめがあることを知った。
「福島ナンバーの車で県外に出かけると、石を投げられたとか」。白熊自身はいじめを受けたことはないが、「福島出身というだけで、そういうことがあったと聞いています」と心を痛めた。
だから白熊は、特に子どもたちへ優しいまなざしを向ける。「ファンレターは全部とっています」と語る。最初に届いたファンレターが特に心に残っている。
初めてしこ名(当時は高橋)が番付に載った2022年名古屋場所。序ノ口優勝を決めた白熊の元に届いたのは、「がんばって」と幼い字で書かれた手紙だった。
「5歳くらいの子どもでした。まだ序ノ口なのに、朝早くからこんな小さな子が相撲を見てくれていたなんて」
それからファンレター専用のボックスを用意して、全て大切に保存するようにしている。
須賀川市といえば「ウルトラマン」を生んだ円谷英二の出身地。「初代ウルトラマン、かっこいいですね」と白熊も大好きだ。「カタログを見ていたら、『これだ!』と一目ぼれしました」と、ウルトラセブンのキャディーバッグを即決で購入したほど。
春場所でも「シロクマー!」と子どもたちからたくさんの声援を送られた。幕内で勝ち越すことはできなかったが、これからも子どもに愛されるヒーローであり続ける。(大相撲担当・岸本隆)
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