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<記憶をつなぐ>(1) 元731部隊少年隊員・清水英男さん(90)=宮田村

2020年8月14日 05時00分 (8月14日 05時01分更新)
731部隊の4期生らと撮影した写真。最上段から2段目の右から2人目が清水さん=清水さん提供

731部隊の4期生らと撮影した写真。最上段から2段目の右から2人目が清水さん=清水さん提供

 「戦後A級戦犯として逮捕された人が首相になった。どう思いますか」。人体実験や細菌兵器の米軍へのデータ提供と引き換えに、多くの幹部の戦犯訴追が免除されたとされる旧日本軍の七三一部隊。記者に向けられた元少年隊員の清水英男さん(90)=宮田村=の鋭い目は、多くの犠牲を出しながらも罪に問われなかった為政者への憤りを示しているかのようだった。
 清水さんは一九四五年三月、宮田村の国民学校を卒業。卒業式の三日後、見習技術員として旧満州(中国東北部)に渡った。当時、十四歳。現地で何をするのか、全く知らされていなかった。「どうせ軍隊に行くと思っていた。さみしさとかはなかった」。昨日の出来事のように自身の体験をとつとつと語り始めた。
 清水さんは四期生として同期三十三人と七三一部隊に入隊した。二〜三割の同期が南信地域出身だったと記憶している。教育部に配属された清水さんを含む三人は病原菌の基礎知識を学びながら実験に携わった。「軍医的なことをするのでは」と思い込んでいた。
 ある日、清水さんだけ「標本室」と呼ばれる部屋に連れていかれた。並べられていたのは、大小のガラス瓶にホルマリン漬けにされたさまざまな人体の部...

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