ウェーバー、現代への教訓 独の社会学者没後100年、評伝著者2人に聞く

2020年8月13日 05時00分 (8月13日 05時01分更新) 会員限定
マックス・ウェーバー

マックス・ウェーバー

  • マックス・ウェーバー
  • マックス・ウェーバーについて書かれた今野氏と野口氏の著作
  • ウェーバーの人間像について語る今野教授
  • ウェーバーの思想を論じる野口教授
 今年は19世紀末〜20世紀初めに活躍したドイツの社会学者マックス・ウェーバー(1864〜1920年)の没後100年に当たる。近代ヨーロッパの資本主義や官僚制を深く分析したウェーバーの著作は、日本でも多くの学者によって研究され、読者を得てきた。彼の思想が今なお問いかけるものは何か。今年、相次いで刊行された2冊の評伝の著者たちに聞いた。 (中山岳)

資本主義分析 貫徹の姿勢「プロ倫」に

 「資本主義や宗教についてさまざまな情報を吸収し、濃密な文章で表現した学者。あれほど知的発信力がある人はなかなかいない」
 愛知県立大の今野元(はじめ)教授(政治史・政治思想史)は、ウェーバーをこう評する。五月に刊行された「マックス・ヴェーバー−主体的人間の悲喜劇」(岩波新書)は、ウェーバーの書簡や講義録を含めた全集を分析し、その人間像を浮かび上がらせた。
 ウェーバーの著作で有名な「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神(プロ倫)」は、工業大国になりつつあった十九世紀末〜二十世紀初頭のドイツ帝国で、成功する商工業者の多くがキリスト教・プロテスタントであることを指摘。禁欲的プロテスタントが、どのような心理的過...

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