従軍写真家・故柳田芙美緒さん 護国記念館で最後の個展

2020年8月13日 05時00分 (8月13日 05時01分更新) 会員限定
2メートル超の大判の写真などを管理する柳田夕映さん=静岡市葵区の県護国神社で

2メートル超の大判の写真などを管理する柳田夕映さん=静岡市葵区の県護国神社で

  • 2メートル超の大判の写真などを管理する柳田夕映さん=静岡市葵区の県護国神社で
  • 近く取り壊される護国記念館
 焼津市出身の従軍写真家、柳田芙美緒さん(一九〇九〜八六年)の写真展が十二日、静岡市葵区の県護国神社内の護国記念館で始まった。柳田さんが戦後に写真館として使っていた記念館で、最後の個展となる。 (保坂千裕)
 展示用にパネルにした戦中の写真はおよそ二百二十点。写真が後世に残るようにと、柳田さんが、何色もの絵の具を手のひらで三十分以上練って滑らかにし、指で白黒写真を色付けした作品もある。
 戦中に将校集会所として使われていた建物は戦後、駿府城公園から護国神社内に移設された。柳田さんが写真館として活用し、結婚式や七五三の記念撮影に使ったソファやひな壇、現像のための暗室などが当時のまま残る。
 築百十年を超え、老朽化のため取り壊しが決まった。柳田さんの三女、夕映(ゆうえ)さん(72)が中心となって館内で保管してきた二万点の作品は、写真展の終了後は焼津市の知人宅の倉庫に移す。
 戦地での貴重な記録を並べた同館には、戦死した親族の姿を探しに、全国から多くの見学者が訪れた。夕映さんはその様子を「遺族の嘆きの場所だった」と振り返る。
 夕映さんがとりわけ来場者に見てもらいたいのは、泥に埋もれながら歩く兵士の軍...

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