やり投げフォーム お手本は大谷翔平…七種競技と二刀流で日本人初メダリストへ「パリ五輪が最大の目標」

2020年8月12日 12時17分

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「七種競技とやり投げでパリ五輪を目指したい」話してやりを構える田中友梨

「七種競技とやり投げでパリ五輪を目指したい」話してやりを構える田中友梨

  • 「七種競技とやり投げでパリ五輪を目指したい」話してやりを構える田中友梨

◇陸上女子 田中友梨(愛知・至学館大)

 陸上女子で2日間にわたる競技実施の過酷さから、頂点に立つと「クイーン・オブ・アスリート」と称される七種競技で、愛知・至学館大の田中友梨(18)が世界の舞台を見据えている。至学館高3年だった昨年の全国高校総体では、高校歴代4位の5346点をマークして初優勝。得意のやり投げとの“二刀流”として、2024年のパリ五輪で、両種目の日本人初メダリストを目指す。
 「一日が30時間くらいあれば、ちょうどいいんですけど…」。田中がはにかみながら発した一言が、七種競技のハードさを物語っていた。練習でもトラックを周回し、息を弾ませたままハードルへ。そしてスパイクを履き替えると、大急ぎでやりを手にした。
 初日は100メートルハードル、走り高跳び、砲丸投げ、200メートルを行い、2日目は走り幅跳び、やり投げ、800メートルをこなして、それぞれの記録を点数化して競う七種競技。「トラックとフィールドに立ち続けるのが楽しい」と、至学館高時代から前向き思考で限界に挑む中、個人種目でも出場するやり投げが得点源だ。
 昨年8月の全国高校総体では、高校歴代4位の5346点をたたき出して七種競技で優勝。やり投げの個人種目と合わせて、半日で11本と投げに投げた。けがを克服し、七種競技選手ゆえの過酷なスケジュールを乗り越え、頂点に立った。
 高2だった一昨年の5月に利き腕の右肘の靱帯(じんたい)を痛めて半年以上、やりを持てなかった。七種競技ではやり投げだけ棄権した。厳しい状況でも「高3で万全になればいい。この時期で良かった」。リハビリ期間、ソフトボールも経験した球技好きとして米大リーグに注目したのが、フォーム改造のきっかけになった。
 エンゼルス・大谷翔平の登板試合を徹底チェック。腕をトップの位置に上げたタイミングで、肩とほぼ平行となる肘の高さにくぎ付けになった。やりの角度を付けるため、肘を下げ過ぎて負担を掛けていた自身の問題点に気付かされた。
 現在の七種競技の五輪参加標準記録は6420点。1000点以上の底上げのため、やり投げはもちろん、得点比率の大きい短距離を磨く必要もあるが“二刀流”に迷いはない。
 「やりが原点。まずは日本で負けない選手になって、七種競技とやり投げでパリ五輪に出るのが最大の目標」。日本人初となる両種目でのメダル獲得を夢見て、今は投げまくる。
 ▼田中友梨(たなか・ゆり) 2001(平成13)年11月15日生まれ、名古屋市名東区出身の18歳。164センチ、56キロ。同市藤森中で陸上を始め、やり投げの導入種目「ジャベリックスロー」に打ち込み、メイン種目に決めた。やり投げの自己ベストは、昨年の全国高校総体の七種競技でマークした50メートル92。愛知県高校記録となった。同大会の個人種目のやり投げは2位。至学館大健康科学部健康スポーツ科学科1年。

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