<スポットライト 現場> 豚熱発生の養豚場が再建断念

2020年8月12日 05時00分 (8月12日 12時39分更新) 会員限定
荒れ果てた豚舎を見つめる原さん=高森町で

荒れ果てた豚舎を見つめる原さん=高森町で

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 二〇一九年九月、高森町の養豚場で豚熱(CSF)感染が発覚、全百十二頭が殺処分された。養豚場を営む原誠さん(46)は経営再建を目指していたが、今年二月、経済的な理由から断念した。再建への支援や情報が乏しい現状に「国や県がどんな対策や支援をしているか見えてこない。もっと農家に寄り添ってほしい」と行政への不満を感じている。(飯塚大輝)
 「もうじき一年か。切ない」。豚のいなくなった豚舎を見つめ、原さんはため息をついた。豚舎は今も消毒用の消石灰で白く覆われ、薬剤が置かれたまま荒れ果てている。
 一九年九月十九日、原さんが営む豚舎で豚熱を確認。白装束の県職員らが朝から集まり、粛々と殺処分を進めた。原さんも作業に加わり、死体は袋詰めにされて敷地内に埋められた。「食べてもらうためでなく、埋めるために殺さないといけなかった」。雌の二頭は翌週に出産を控えていた。
 同年十月、豚を太らせる肥育農場から約四百メートルの地点で感染野生イノシシが見つかった。農林水産省の疫学調査チームは、野生イノシシ由来のウイルスが何らかの理由で豚舎に侵入したと結論づけた。
 養豚は父良延さん(83)が約五十年前に始めた。飯田市内の運...

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