2年前は誰もが「今後も世代のトップ」と…苦しみ抜き初安打の中日・根尾 使ってもらうから“使わせる”へ

2020年8月12日 11時01分

このエントリーをはてなブックマークに追加
広島-中日 9回表無死一塁、根尾はプロ初安打となる右前打を放つ=8月11日、マツダスタジアムで

広島-中日 9回表無死一塁、根尾はプロ初安打となる右前打を放つ=8月11日、マツダスタジアムで

  • 広島-中日 9回表無死一塁、根尾はプロ初安打となる右前打を放つ=8月11日、マツダスタジアムで

渋谷真コラム・龍の背に乗って

◇11日 広島1-8中日(マツダ)
 2年前の夏、間違いなく根尾は世代のトップランナーだった。そのときに思い描いていたよりは、はるかに苦しんだであろう初安打。しかし「1」がなければ次もない。同期のライバルも、まずは「1」を打って先の道を歩んでいる。
 多士済々。優秀な人材がそろっている。高卒で入団して、1軍で安打を放ったのは根尾で早くも10人目だ。トップは広島・小園海斗の40安打(4本塁打)。今季は1軍に上がっておらず、すべて昨季積み上げた数字だ。
 追うのが今季、開幕スタメンを勝ち取った日本ハム・野村佑希の10安打、2本塁打。右手小指の骨折が何とも痛い。オリックス・太田椋が7安打、2本塁打、同・宜保翔が6安打で続く。イチロー以来の「高卒新人の2軍首位打者」になった巨人・山下航汰、根尾と大阪桐蔭でチームメートだったロッテ・藤原恭大、広島の羽月隆太郎が2安打で、中日の石橋康太、ソフトバンクの野村大樹が1安打を放っている。
 根尾は2軍の投手は打てるようになったが、1軍の球には17打数9三振。三振するからダメとは限らないが、速い球には明らかに差し込まれる。空振り、三塁側へのファウル…。それでも振らねば遅れていることもわからない。彼の救いは心折れることなく振れること。いつの日か、一塁側への強いファウルが増えてくる。
 あの夏、誰もがこの先も根尾がトップを走ると思っていたが、2年がたち、そうはなっていない。使わせるのではなく、使ってもらっている立ち位置。誰よりも認めてもらわねばならないのは、チームの仲間だろう。大島もそうだった。高橋も必死だった。力を認めさせ、輪に入る。そういう世界だ。
 誰が最初にヒットを打ったか。誰が2年目までに多かったか。参考のために書きはしたが、そんなことは小さな問題だ。大事なのは10年、いや20年後に誰がトップを走っているのか。根尾であれ―。そう思うのは僕だけではないはずだ。
PR情報

購読試読のご案内

プロ野球はもとより、メジャーリーグ、サッカー、格闘技のほかF1をはじめとするモータースポーツ情報がとくに充実。
芸能情報や社会面ニュースにも定評あり。

中スポ
東京中日スポーツ