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保護者と教員 本音でオンライン対話(上)コロナ対応めぐり溝も

2020年8月12日 05時00分 (8月12日 09時18分更新)
小学校で児童の手を消毒する教員(本文とは関係ありません)=東京都内で(墨田区提供)

小学校で児童の手を消毒する教員(本文とは関係ありません)=東京都内で(墨田区提供)

  • 小学校で児童の手を消毒する教員(本文とは関係ありません)=東京都内で(墨田区提供)
 新型コロナウイルスが教育現場を混乱させて半年近く。山積する課題に不安が募り、保護者と教員の間に溝が生じたケースも。互いの理解を深めてもらおうと、本紙は七月、教員を支援する一般社団法人「ひらけエデュケーション」(名古屋市)と連携し、「オンライン対話の会」を開催。愛知県内の小学生の子を持つ母親三人と小学校教員三人が参加した。互いにほぼ面識がなく緊張気味だったが、勤務校と通学校が全員異なるため、直接的な利害の対立はない。本音トークが繰り広げられた。 (構成・宮崎厚志)
 Cさん うちの次男は「コロナが怖い」と言って学校に行かないことがあります。他にも鼻血や頭痛を訴えたり、体調不良で早退したりする子も多く見かけます。でも、保護者は担任の顔すら分からず、一年生の子を持つママ友はすごく不安になっています。学校は穏便に済ませ、叩(たた)かれかねないことは全部やめるという雰囲気。授業参観も懇談会も行われず、学校との信頼関係が薄いなと感じています。
 Aさん 現場の先生と管理職の考え方は違うんでしょうか。コロナが心配で欠席しているお子さんはいますか? そのとき、どんな対応をしていますか?
 E先生 休校中、管理職だけでコロナ対応を決めようとしていたんですが、必要なことは顔を向き合わせて、みんなで話そうと伝えました。その後も担任グループラインで意見を集約して管理職に伝えているので、考えは一致しています。コロナで欠席はないです。
 F先生 私の学校は管理職が方針を決めますが、私たちの意見も取り入れてくれます。行事の削減も話し合われていますが、例えば学芸会にしても、現場の意見を聞いて、最終的にはなくなりました。コロナが心配で休んでいる子は一人いて、持病のある子です。
 D先生 うちの学校では過剰な感染対策を取らず、その根拠をお便りなどで周知しました。校長は「自分の学校で児童の感染者が出てこないとは言えない。そうなったときに、差別を起こさないことが大事」と文章に書いて出し、保護者の信頼を得ていると感じます。休校中は面談や電話で保護者と話し、むしろ例年より交流が多いくらい。コロナで休む子はいません。
 Cさん うちは教頭先生に聞いたら、電話も訪問も「しないでほしい」という保護者が多くて、無くなったと。
 E先生 学校ってそういうところなんですよね。でも、一律にやる必要はない。求める人には対応すればいいし、嫌な人には必要はない。保護者さんの意見ってすごく大事だと思います。
 Bさん 二月末からの休校要請で年度をまたいだため、ものすごく現場が混乱していたと思います。先生の正直な意見を聞いてみたいです。
 E先生 休校中は子どものケアが一番大事だと思っていたんですが、再開後は何より自分の健康が脅かされています。給食中の会話など感染防止のための注意も必要だったり、心理的な疲れも大きいですね。休校分を取り戻すため、六時間授業の日が昨年の週一回から三回に増え、午後四時まで授業。その後、保護者対応をして、それから教室やトイレを消毒。子どもたちも疲れていますが、こちらに余裕がないのできちんと関われない。もっと親御さんに言葉をかけられたらと思いつつ、なかなか動けないのが現状です。自分にも家庭があり、子どもがいます。メンタルは厳しいです。
  (十三日に続く)

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