(35)視線入力の普及に助っ人

2020年8月12日 05時00分 (8月12日 05時00分更新) 会員限定
椙山女学園大の教員や学生さんたちと3年前に初めて会った時の筆者(手前)

椙山女学園大の教員や学生さんたちと3年前に初めて会った時の筆者(手前)

  • 椙山女学園大の教員や学生さんたちと3年前に初めて会った時の筆者(手前)
 命の危機を乗り越えて四年前に退院した後、まず私がしたことは、パソコンの環境設定だった。視線入力によるパソコン操作を行うためだ。ものすごく高額な機器が必要だと思うかもしれない。だが、目の動きでマウスを操作する「視線入力デバイス」という機器やソフトウエアは全部合わせても、三万円でお釣りがきた。
 私はそれまで、動かしにくい両手の指先でマウス操作を行っていた。視線入力に切り替えてからは仕事のスピードが格段に速くなった。それまでは、A4の紙一枚の文書を打つのに一時間ほどかかっていた。視線入力を使えば、今では十五分ほどで打つことができる。
 この便利さを体を自由に動かせない人に広く知らせたい。それには協力者が必要だ。いくら私がネットで発信しても、本人が試さなければ、良さは伝わらないと感じたからだ。手取り足取り使い方を教え、サポートする存在が必要だと思った。
 そんな時だった。私はSNSで、名古屋の椙山女学園大のある教授と出会った。彼との共通の友人がおり、私がメッセージを送ったのがきっかけだった。やりとりで、彼が情報分野を専門としていることがわかり、意気投合。「一緒に世の中に有意義な取り組みをしよう」...

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