観客席にいた少女たち…8年の時を経て、かつての憧れが現実になった瞬間…今度は自分たちが五輪への夢を叶えた
2025年3月2日 10時45分
◇記者コラム「Free Talking」
初めて五輪出場が決まる瞬間を取材した。2月8日のアイスホッケー女子のミラノ・コルティナ冬季五輪最終予選第2戦のポーランド戦。2022年北京冬季五輪は世界ランキング上位6カ国に入り、予選免除で出場。最終予選を経ての出場権獲得は2大会ぶりだが、8年前の平昌冬季五輪最終予選も今回と同じ北海道苫小牧市のnepiaアイスアリーナ(当時の名称は白鳥王子アイスアリーナ)で開催された。そのときの観客席には、ミラノ行きの立役者となった選手たちがいた。
予選3試合で5得点をマークして一躍ヒロインになった輪島夢叶(22)=道路建設ペリグリン=は8年前は中学生。「かっこいいなとしか思っていなかった。自分がこのリンクに立てているとは想像もしていなかった」。先輩選手も目を見張った成長で、今予選の主役に躍り出た。
予選3試合のうち、出場を決めるまでの2試合でゴールを守ったGK増原海夕(23)=道路建設ペリグリン=の8年前は高校生。観客席で聞いた五輪出場が決まる試合終了までのカウントダウンが記憶に残っていたという。今度はそのカウントダウンを氷上で聞いた。「鳥肌が立つようなゾワッとした感覚があった」。かつての憧れが現実になった瞬間だった。
12年前のスロバキア・ポプラドでのソチ五輪最終予選で18歳でメンバー入りしたDF床亜矢可はそれ以降の五輪3大会に出場。その後結婚し、今は人里亜矢可として引き続き日本代表でプレーする。「ポプラドでソチ五輪が決まってから、日本のアイスホッケーの環境が良くなっていった」。長く代表でプレーするだけに、五輪出場がもたらす効果を語る。かつての増原や輪島と同様、苫小牧の観客席にいた少女たちの心にあの日の記憶は強く刻まれたはずだ。(冬季スポーツ担当・渡辺拓海)
関連キーワード
おすすめ情報


