本文へ移動

獣害対策 威嚇広範囲に 仁愛大准教授ら新機器を開発 

2020年8月11日 05時00分 (8月11日 09時39分更新)
獣害対策の新機器について説明する安彦准教授(奥右)=越前市の宮谷町生活改善センターで

獣害対策の新機器について説明する安彦准教授(奥右)=越前市の宮谷町生活改善センターで

 越前市で説明会

 越前市などと連携して、鳥獣害対策に取り組む仁愛大人間学部コミュニケーション学科の安彦(あびこ)智史准教授(34)=情報学=らが、新たな獣害対策機器を完成させた。音などで威嚇する従来の機器を参考に新開発したもの。動物の忌避範囲はこれまでより一キロ以上広がり、より広範囲で動物を追い払うことが期待できる。
 安彦准教授らは一八年九月に、音や光で獣を威嚇するオオカミ型ロボットを同市宮谷町に設置。一年間、定点カメラの映像などから動物がロボットを避けて行動する効果を検証。忌避範囲は百五十メートル程度と限定的で、民家にまでロボットの音が届くなど課題が多かった。
 課題解決に向け、安彦准教授らはソフトウエア開発の「イーエックスメディア」(東京)と協力。近距離無線通信規格「Zigbee(ジグビー)」を用いた新機器の基盤を共同開発した。新機器はセンサーやスピーカーを備え、一地点で動物の動きを探知すると平地で千二百メートル、山あいで二百メートル以内にある複数の機器と連動し音声で威嚇する。
 検証では八〜四十キロヘルツの高域音がイノシシやシカなどに忌避効果があることが確認され、新機器でも活用する。人間には感知しにくい音のため民家に近い場所での運用も可能という。
 安彦准教授と研究室の学生が十日、宮谷町生活改善センターで地元の農家らに説明会を開催。これまでの検証の報告と新機器の概要などを説明した。九月上旬に新機器十台を地区内に設置し、効果が確認できれば量産化に向けた準備などを進める。安彦准教授は「人間の領域に動物が入ってこない仕組みを目指したい」と話している。 (坂本碧)

関連キーワード

PR情報