勝敗分けた両三塁手の“準備の差”…巨人・岡本の油断プレーはなぜ生まれたか 井端氏「彼は見誤った」

2020年8月9日 10時58分

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7回表無死一塁、三塁手・高橋が吉川尚のゴロを好捕し、二封にする=8日、ナゴヤドームで

7回表無死一塁、三塁手・高橋が吉川尚のゴロを好捕し、二封にする=8日、ナゴヤドームで

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渋谷真コラム・龍の背に乗って


◇8日 中日3-1巨人(ナゴヤドーム)
 チーム21本目にして、初の逆転本塁打。福田の快音は、投打の歯車がようやくかみ合った音にも聞こえた。
 「投打の歯車がかみ合った…。そう書いてあったな。おまえは何もわかってないな」。駆け出しのころ、ベテランコーチに呼ばれ、野球を教わった。前夜は圧勝。歯車、かみ合ってますよね? コーチは首を振る。
 「7点取られたら8点取る。2点しか取れなけりゃ1点に抑える。それが歯車がかみ合うってことなんだ」。反論を思い付かないまま何十年もたった。つまり、正しい。7ー1で快勝した7日は実はかみ合ってはおらず、投手陣が必死に耐え、終盤にひっくり返したこの試合こそがかみ合ったということだ。
 投と打の歯車だが、潤滑油は守備だった。福田の逆転アーチが出る10分前。2番手の福が先頭のパーラに中前打を許した。絶対に取りたい、取られてはいけない2点目の攻防。吉川尚はバントあり、バスターありで11球目までもつれ込んだ。三遊間への強いゴロを高橋がダイビングキャッチ。膝を着いたまま二塁で封殺。ここで奪ったアウトを、高橋はこう振り返った。
 「守備でも打撃でもいいプレーが出るときは準備ができていると思うので、継続したいです」
 三塁手の好守で失点を防ぎ、三塁手のわずかなすきが得点のきっかけとなった。7回、1死からA・マルティネスの平凡な三ゴロがなぜ内野安打になったのか。もちろん全力疾走は大きな理由だが、井端弘和さんの説明はいつも簡潔だ。
 「右の外国人。岡本は時間があると思っていたんでしょうが、そうではなかった。それは振り切った打球と体勢を崩された打球では、スタートが2、3歩違うからなんですよ。そこを見誤ったんです」
 打ったのは108キロのカーブ。泳がされ、辛うじて当て、そのままスタートした。畠にすれば打ち取った打球。三塁手の守備力、いや準備の差が、勝敗の分かれ目だった。
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