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<記憶>(6) 神戸・善学院 「日本一小さい大仏」

2020年8月9日 05時00分 (8月9日 05時00分更新)
戦前から地域の人々を見守る金仏=神戸町神戸の善学院で

戦前から地域の人々を見守る金仏=神戸町神戸の善学院で

  • 戦前から地域の人々を見守る金仏=神戸町神戸の善学院で
 平安初期の八一七(弘仁八)年に創建された神戸町神戸の善学院に、地元で「日本で一番小さい大仏」と言われている金仏がある。
 江戸中期の一七七一(明和八)年に、地元住民が先祖供養のために寄進したとされる。青銅製で座高は一・二二メートル。日本一小さい大仏として知られる千葉県の鎌ケ谷大仏(高さ一・八メートル)よりもひと回り小さい。
 戦時下、武器生産のための金属資源の確保を目的に出された金属類回収令。寺の仏具も対象となったが、善学院の金仏は、蒙古襲来の文永の役(一二七四年)の後に鋳造されたと伝えられる梵鐘(ぼんしょう)とともに、供出を免れた。
 その理由ははっきりしていないが、町の歴史に詳しい、町観光ボランティアガイドの会の高橋宗一郎さん(78)は「釣り鐘はまだしも、もし仏像をなまり玉(武器)にしていたら、それこそ罰が当たったのではないか」と話す。
 戦後七十五年。善学院の金仏は、表門近くに鎮座し、地元の人たちを変わらず見守っている。 
  (西村理紗)

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