【コミュニティシネマ 街中銀幕から】劇場とオンラインイベント

2020年8月8日 05時00分 (8月8日 10時51分更新)
 営業再開から二カ月、劇場に久しぶりのゲストを招いて舞台あいさつを行った。一日は『なぜ君は総理大臣になれないのか』の大島新監督、二日は『子どもたちをよろしく』で企画と統括プロデューサーを担当した寺脇研さん。客席は一つ空けているので約半分の席数ではあるが、二日続けての舞台あいさつはどちらも満席となった。
 ゲストも劇場スタッフもマスクを着用、場合によってはフェースシールドも着け、お客さまにも入場時の手の消毒とマスクの着用をお願いした。客席と壇上のゲストの間には二メートル以上の距離はあるけれど、観客からの質問や感想は紙に書いてもらいスタッフが回収、壇上で司会を務める僕が読み上げる形式にした。
 映画館が現在、感染症に対して比較的安全なのは、換気がされていることもあるが、鑑賞中に声を出す機会が少ないからだ。劇場として、コロナウイルスの感染拡大防止のためにできることはする。だからお客さまにも一緒にできることをお願いすることでイベントができた。
 八日には『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』の平良いずみ監督の舞台あいさつを予定していたが、沖縄で独自の緊急事態宣言が発令されたことから、監督との通話画面を映画館のスクリーンに生配信で上映するオンライン形式に切り替えることにした。
 フィルム映写機からデジタル映写機に切り替わってしばらくした頃、シネモンドでは8年前に、『演劇1』『演劇2』という作品を上映した際、ニューヨーク在住の想田和弘監督とのトークイベントを、インターネット通話を用いて行ったことがあった。
 今回の『ちむぐりさ』でも映画館のスクリーンで舞台あいさつを行うが、オンラインのイベントはスマートフォンやパソコンなどでも参加が可能で、同時に参加する人数を増やすなどいろいろできることがある。今後はもっと新しい形のオンラインイベントが増えていくだろう。現場には現場の良さがあるが、オンラインにもメリットがたくさんある。新型コロナ禍の日常がテレワークなどの形態を身近にした。オンラインという場所を選ばない技術が、劇場という「場所」に、今後どのような変革をもたらすのか、模索していかなければいけない。(シネモンド支配人・上野克)

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