岡部祐介 関東学院大准教授

2020年8月7日 16時00分 (8月7日 16時00分更新) 会員限定

写真・佐藤哲也    

勝利至上主義が選手追い詰める

 スポーツの勝利至上主義や根性論などの問題を、過去の歴史を基に研究する岡部祐介さん(38)。一九六四年の東京五輪から近代スポーツの抱える矛盾をひもとき、当時、時の人としてもてはやされた円谷幸吉や大松博文らをテーマに論文を執筆してきた。選手として箱根駅伝という華々しい舞台に立った経験がありながら、スポーツに批判的な視点で研究を続ける。その理由を聞いた。 (武藤周吉)
 -学生時代は陸上選手として活躍した。
 中学生のころ、テレビで見た箱根駅伝に憧れ、大学四年まで陸上一筋でした。高校までは無名の選手でしたが、どうしても箱根で走りたくて浪人をし、伝統校として知られる早稲田大へ進学。大学二〜四年の間に計三回、夢の舞台で走る機会を得ました。
 でも、大学スポーツの世界は高校生までと全く違っていた。伝統校ゆえにマスコミから常に注目され、歴代OBの期待は大きい。勝利への重圧は想像以上でした。結果を求めるあまり、気がつくと純粋に競技を楽しめなくなっていました。
 当時の環境下では、ひたすら長い距離を走ること、苦しみに耐えることが結果につながると思い込んでいました。根性論にとらわれ、...

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