<EYES> ZIP-FMナビゲーター 荒戸完さん 賢くない恋人

2020年8月6日 11時00分 (8月6日 11時06分更新)
 中学2年生のAさんから届いた相談が気になった。
 彼女には恋人がいる。付き合ってから気が付いたそうだが、そのBくんはお世辞にも賢いとは言えないそうだ。例えば、彼はよく手紙をくれるそうだが、誤字脱字が多い。内申点も22しかない(ちなみに彼女は43)。自分より知性で劣る彼にベタベタされることがうっとうしく、冷めてしまったという。
 パートナーに知性を求めるというのは、悪くない嗅覚だ。たしかに知性は、社会のあらゆる壁を打ち砕き、進むべき道を照らしてくれる。ただ、それ以外にも重要な能力はたくさんある。ゲームのスキルツリーやレーダーチャートをイメージするとわかりやすい。道徳や社交性など、挙げるとキリがないほど項目が多いが、それらは、誰しもが人生のなかで少しずつ会得し高めていくものだ。
 さて、私が鍛え続けている能力の一つに「人の長所を見つける力」がある。これがあれば、相手のチャートを盗み見て、どんな人間か知ることができる。恋愛以外にも応用可能なチート(圧倒的な)能力だ。コツは、相手に興味を持ち知ろうとすることだけ。とても簡単だ。
 この能力を使うと、Bくんの魅力が見えてくる。令和の時代に、手紙を書いている点だ。字が苦手なのに自分の思いを届けようと手紙を書く勇気。Aさんへの強い思いもわかる。しかし残念ながら彼女は気付いていない。これを言うのは気がとがめるが、2人は別れることになるだろう。
 Aさんが「人の長所を見つける力」を、Bくんが「彼女に求められていることを察するスキル」を持っていれば、2人の幸せは幾分か長く続いただろう。そう推し量る力を使いながら、2人にこの曲を贈りたい。米津玄師で「馬と鹿」。

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