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あわら市 危険空き家取り壊し開始 

2020年8月6日 05時00分 (8月6日 09時36分更新)
行政代執行宣言を受け、撤去作業を進める作業員ら=あわら市中番で

行政代執行宣言を受け、撤去作業を進める作業員ら=あわら市中番で

 行政代執行 所有者に費用請求へ


 あわら市中番にある倒壊などの危険性が高い空き家について、市は五日、行政代執行による取り壊し作業を始めた。空き家対策特別措置法に基づく、所有者がいるケースでの行政代執行は県内で初めて。住宅地に立ち、周辺住民からの相次ぐ不安や苦情に応えた。市は二百二十万円前後と見込まれる工事費全額を所有者に請求し、所有者は土地の売却も視野に分割返済する方針という。
 空き家は木造二階建て、延べ百平方メートルで築七十年以上。物置として使われてきたが、二十年以上放置され、市は二〇一八(平成三十)年七月、保安や衛生面で周囲への悪影響が懸念される「特定空き家」に認定。所有者には助言・指導、勧告など段階的に建物の取り壊しを促してきたが「工事費用を一括で用意できない」との申し出があり、行政代執行を決めた。
 この日は午前九時、常広由美・市民協働課長が「行政代執行宣言」を読み上げると、作業員五人が重機などで壁や屋根を崩す作業に取り掛かった。近年は台風の度に外壁がはがれて周囲に散らばることも。作業を見守った浅井辰雄・中番区長(68)は「トタンが飛ぶなどして皆で後始末に追われた。生活道路や住宅に面していただけに心配だった」とホッとした表情だった。
 市によると、市内の空き家は今年三月末で六百十軒で、これまでに二十一軒を特定空き家に認定。二月には波松、六月には吉崎二にある所有者がいない空き家を行政が費用を負担する略式代執行で取り壊した。所有者による取り壊しもあって、中番での作業が終わると特定空き家は残り十軒となる見通し。 (北原愛)

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