感染者発生の店、企業名公表 接触疑い「不特定多数」で 県が基準、知事説明

2020年8月5日 11時22分 (8月5日 11時22分更新)

 新型コロナウイルスの新規感染者を発表する際に県は七月以降、従業員らの感染が判明した店や企業の名前を三件公表している。杉本達治知事は四日の定例会見で公表の基準について「感染者と接触疑いのある人が不特定多数の場合に公表を促している」と明らかにした。事業者の同意を得た上で公表に踏み切っている。 (尾嶋隆宏)
 百二十二人の感染者が確認された第一波で、県側が公表したのは医療機関を除いて数件だった。七十五日ぶりに県内感染者が確認された七月十二日以降は、八月四日までに感染者二十三人の中で三件を公表。基準を設けたことで、県側から公表されるケースが増えている。
 県によると、連絡先をつかめていない利用客や出入りした人らに感染発生をいち早く知ってもらい、次の感染を防ぐのが目的。杉本知事は、七月に店名を公表した結果「飲食で利用していた人が手を挙げて来て、PCR検査を翌日に受けてもらえた」と明かした。
 県の基準は、七月に独自の「新型コロナウイルス感染症クラスター防止協力金」を創設したのに伴い整えられた。同協力金は、感染者が出た事業者が施設名や所在地、感染発生日時を県が公表することに同意した場合に支給される。一事業者当たり五十万円で、十四日間休業した場合は上積みされる。杉本知事は「店名の公表ができなくても、従業員らのPCR検査受診、利用者名簿の提出などの代替の措置があれば、協力金は払わせてもらう」と話した。

県内新たに男女3人 いずれも感染者の家族

 県は四日、越前市と坂井市、敦賀市の四十〜七十代の男女三人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。三人はいずれもこれまで感染が判明した人の同居家族で、現在は症状はない。県内の感染者は累計百四十五人となった。
 新たな感染者のうち敦賀市の六十代の男性会社員は、三日に感染が発表された五十代の女性会社員の夫。女性の濃厚接触者としてPCR検査を受け、四日に陽性となった。
 女性は発症前二週間に県外訪問歴がなく、感染経路が分かっていない。県によると、夫は二週間以内に日帰り出張で京都府や石川県など一府三県を社用車で訪れていた。県は、夫の県外での行動歴を聞き取るなどしている。女性が勤務する昆布加工販売「奥井海生堂」(敦賀市)の同僚計三十九人に対してはPCR検査を実施中で、今後も健康観察を続ける。
 他の二人の感染経路について県は、家庭内感染との見方を示した。四日午前九時までの二十四時間に実施されたPCR検査は八十五件で、三人のほかは全て陰性だった。 (籔下千晶)

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