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来春に迫る研究者の大量雇い止め危機 研究力の低下、頭脳海外流出の恐れ

2022年5月31日 05時05分 (5月31日 05時05分更新)
「10年ルール」撤廃を訴える特任教授の男性=東京都文京区の東京大学で

「10年ルール」撤廃を訴える特任教授の男性=東京都文京区の東京大学で

  • 「10年ルール」撤廃を訴える特任教授の男性=東京都文京区の東京大学で
  • 多くの研究者が雇い止めの危機にある東京大学。中央上は本郷キャンパスの安田講堂=東京都文京区で、本社ヘリ「あさづる」から
 国立大学や公的研究機関に勤める任期がある有期雇用の研究者の大量雇い止めが問題化している。法定の雇用期間の上限(10年)が、来年3月末に迫っているからだ。対象の研究者は約3000人超。無期雇用への転換を求められるルールだが、経営状況が厳しい大学などは雇い止めを選択する恐れが出ている。研究力低下や海外への頭脳流出も懸念されるのに、文部科学省の動きは鈍い。研究者の大量雇い止め危機の2023年問題。科学技術立国が岐路に立たされている。 (宮畑譲、北川成史)
東大特任教授「中国からオファーあれば考える」
 フラスコや顕微鏡、無菌状態にする装置などがところ狭しと並ぶ東京大のバイオ系の研究室。中には一億円以上する機器もある。人件費を含め企業からの寄付金で運営されている。
 しかし、来年三月にこの研究室は引き払われる可能性がある。研究を仕切る特任教授の任期が切れるからだ。
 「機材を持って別の大学に移れるのならいいが、簡単にポストは見つからない。昨年から十件以上、大学教員の公募に書類を出しているが、全く通らない。同じような境遇の人が殺到しているのだろう」
 同研究室の特任教授の男性が切迫した状況をそう訴える。...

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