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【富山】夢取り戻せ 一“振”不乱 NOL・サンダーバーズ 武部選手

2022年4月2日 05時00分 (4月2日 11時52分更新)
練習に打ち込む武部拓海外野手=富山県高岡市で

練習に打ち込む武部拓海外野手=富山県高岡市で

甲子園中止「今度こそ悔いなく」

 二日に開幕する新プロ野球独立リーグ・日本海オセアンリーグ(NOL)の富山GRNサンダーバーズ。昨秋のドラフト地元枠で指名された武部拓海外野手(19)=富山県砺波市、砺波工業高卒=は、高校三年時に春夏の甲子園大会中止を経験した。社会人になってから夢を奪われた悔しさに気付き、一般企業を辞めて入団。今度こそ、野球への情熱が燃え尽きるまで、白球を追い続ける覚悟だ。(広田和也)
 小学二年で野球を始め、地元の強豪・砺波工業に進学。二年時には50メートル走で5秒9の俊足の一番打者として、春の県大会で四強、夏の八強入りに貢献した。秋の新チームで主将に就き、「僕らの代は主軸を担った人が多く、経験豊富。周りも『甲子園に出られる』と期待してくれていた」と、同校として二〇一〇年夏以来の聖地を目指し、野球漬けの日々だった。
 その矢先、新型コロナウイルスが猛威を振るった。感染者が増え続け、二〇年の春と夏の甲子園大会が相次いで中止。夢を見失った。「悔しい思いはあったけど、仕方ない」。県の代替大会にも出たが、初戦敗退。「もう思い残すことはない」と野球への思いを断ち切ったつもりだった。
 卒業後は富山市内の半導体メーカーに就職。週末に地元のクラブチームで野球を楽しむ中、同年八月に、社会人チームの強豪・ロキテクノ富山と対戦した。チームは大敗したが、自身は球速150キロの投手相手に2安打。二度目の対戦でも長打2本を放ち、「高校では打てなかった球が打てている。週二日でも成長できている」と実感した。
 そして甲子園を目指した高校時代のように上のレベルで戦いたいという思いに気付いた。「高校で燃え尽きることができなかったからこそ、今の生活を捨ててでもやりたい」。同リーグのトライアウトを受けてドラフト指名を勝ち取った。
 周囲のレベルが高く、オープン戦などで得意の走塁や守備で結果が出せていないが、充実した日々。入団に反対した両親も今では「挑戦してこい」と背中を押してくれる。「プロの世界は甘くないので、来年、再来年が勝負の年になる。後悔のないように、楽しくやりたい」

きょう開幕戦

 開幕戦はオセアンBCスタジアム彦根(滋賀県彦根市)で石川ミリオンスターズと戦う。ホーム開幕戦は十日、高岡市の高岡西部総合公園野球場(ボールパーク高岡)である。

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