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電車内がステージ お茶や遊園地など静鉄沿線題材に朗読劇

2022年3月7日 05時00分 (3月7日 05時01分更新)

静岡鉄道の電車内で、朗読劇を披露する宮城嶋遥加さん(中)ら=静岡市で

 文化芸術で地域の魅力を発信しようと、静岡市と静岡鉄道は運行中の電車内で朗読劇を上演する試みを始める。報道陣や関係者向けの試演会が六日に行われ、清水港や静岡名産のお茶、かつて地域に惜しまれながら閉園した遊園地を題材にした戯曲を俳優らが披露した。十九、二十六日に一般向けに実演する。 (牧野新)
 「降りたことのない駅で降りてみよう。なんでもない日に電車に乗って、右か左か迷ったら予想のつかない方を選んでみよう」
 試演会では、SPAC(県舞台芸術センター)に所属する俳優・宮城嶋遥加さんが朗読を担当。オーボエとクラシックギターの演奏を交え、始点の新静岡駅から新清水駅までの間に三作品を披露した。
 新静岡−長沼駅間では、かつて静岡茶を運んだ静岡鉄道の歴史を紹介し、全十五駅について周辺地域の歴史や駅からの景観などの魅力を伝えた。長沼−県立美術館前駅間では、経由する狐ケ崎駅近くにあった遊園地「狐ケ崎ヤングランド」を題材とした題目を読んだ。三十年ほど前に幕を閉じた園内の配置を乗客と一緒に思い出す内容で、閉園前に足を運んだことのある観客は思い出話に花を咲かせていた。
 県立美術館前−新清水駅間で読まれたのは「降りたことのない駅で降りてみる」。アフターコロナを見据え、通勤や通学以外の駅で降りて、散策してもらえるよう普段と違った鉄道の使い方を紹介した。
 企画した劇作家の石神夏希さんは「静岡鉄道の新たな魅力を発見してもらいたくてつくった。街を楽しくする取り組みを続けたい」と話した。参加した田辺信宏市長は「鉄道が非日常になる面白い取り組み」と評価した。
 一般向けの実演会は両日とも午前十時半から。新静岡駅−新清水駅間の車内で実施する。定員は各二十人で、運賃以外に料金はかからない。(問)静岡市まちは劇場推進課=054(221)1229

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