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お寺が提唱、気軽な「自宅墓」 手続きは住職有志にお任せ

2022年3月3日 16時00分 (3月3日 16時00分更新)
自宅墓の一つとして開発した納骨箱(右)。遺影と位牌を一体化させた遺影牌もオリジナルだ

自宅墓の一つとして開発した納骨箱(右)。遺影と位牌を一体化させた遺影牌もオリジナルだ

 鈴鹿市在住の僧侶が、遺骨の一部を自宅で管理し、気軽に手を合わす新しい墓参スタイルを提唱している。室内で納骨・礼拝できる道具「自宅墓(はか)」も開発し、普及に向けて僧侶有志のネットワーク組織を発足させた。少子高齢化に伴う継承者の負担増などを背景に「墓離れ」が進んでいるとされる中、注目を集めそうだ。(片山健生)
 この僧侶は、龍源寺(鈴鹿市白子本町)の住職で、松見寺(岐阜県関市)の管長も務める松尾正堂さん(62)。故人の遺骨の一部を自宅墓に安置し、残りを松見寺の永代供養墓に合祀(ごうし)することを提唱している。
 自宅墓は遺骨を保管するきり箱の「納骨箱型」など三種類あり、いずれもコンパクトで室内空間と調和したデザイン。遺骨の取り扱いなど一連の手続きは寺院の住職有志でつくる「自宅墓ネット」が請け負う。
 提唱のきっかけは、墓参しやすい環境づくりの必要性を感じたため。「親族が眠るお墓を心のよりどころとする人は多いが、高齢で移動手段がなかったり、新型コロナウイルスを心配したりしてお参りできない」といった現状に心が痛んだ。
 松尾さんによると、自宅完結型の墓参は「手元供養」などの呼称で先行事例はあるが、運営は石材業者や葬儀業者だった。仏事の専門家が主体となる事業なら安心感も提供できると考え、二〇二〇年から準備してきた。
 自宅墓ネットへは現在、県内外で十カ寺超が参加の意向を示しているという。全国展開に向け、各都道府県に一カ寺以上が参加する形を目指す。松尾さんは「アフターケアも寺院だからこそ、しっかりできる。利用者が何を求めているのか考え、寄り添っていきたい」と話す。
 自宅墓は他に仏壇型(幅三十四センチ、奥行き二十七センチ、高さ四十八センチ)や、高さがその半分ほどの卓上型がある。納骨箱型を含めていずれにも、故人の生前写真を陶板に焼き付けた独自製品「遺影牌(いえいはい)」などが付く。冥加(みょうが)料は永代供養費込みで十四万円から。
 受け付けは四月一日から。(問)自宅墓ネットのフリーダイヤル=(0120)332108

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