本文へ移動

平安時代の大型礎石「貴重な資料」 松川町が馬坂遺跡調査報告

2022年3月3日 05時00分 (3月3日 05時00分更新)
馬坂遺跡で見つかった巨大な礎石について説明する酒井さん=松川町の松川中央公民館で

馬坂遺跡で見つかった巨大な礎石について説明する酒井さん=松川町の松川中央公民館で

 松川町は2日、町内にある馬坂遺跡の平安時代の遺構で見つかった石18個が、朝廷や地方官庁が関わった寺社などを除くと、国内で類を見ない極めて大きなサイズの礎石であることが分かったとの調査結果を報告した。礎石は長径1~1.8メートルで、重さ600~800キロ。調査した町文化財アドバイザーの酒井幸則さん(71)は「貴重な資料」と位置付ける。(長崎光希)
 礎石は約五十平方メートルの範囲に水平に並んでいる。酒井さんは「『馬坂』を含め近隣に馬に関わる地名が多くあることから、官営でない牧場の管理施設があったのでは」と推測。近くで鍛冶工房の跡も発見され、馬具を作っていたとみている。
 発掘調査は昨年十二月に開通した宮ケ瀬橋の架け替え工事に伴い、二〇一八~二〇年に実施。遺構は埋め戻され、保存された。
 地質調査では、土砂堆積物から馬坂地区周辺の扇状地は、天竜川支流の片桐松川の土石流が繰り返されたことによる段丘だと判明。飯田市美術博物館の坂本正夫客員研究員(74)によると、支流の堆積物が急カーブして形成した段丘は天竜川流域で他に例がないという。深さ二メートルの地層で四千五百年前の縄文土器が出土したことから、片桐松川で約千年に一度大きな土石流が起きていたとみている。
 報告会は、同町中央公民館で開いた。
 町は二十~二十四日、町資料館で、今回の調査で出土した土器などを展示する「天竜河畔の原始古代集落」を開く。入場料は無料。

関連キーワード

おすすめ情報