本文へ移動

ウズベキスタン・サマルカンド 資源国の闇 予言通り

2022年1月25日 16時00分 (1月25日 16時00分更新)
 中央アジア・ウズベキスタンの古都サマルカンドから西に向かうと乾燥した大地が広がる。所々に油田が見える。ウズベクはエネルギー資源に富む国だ。
 観光ガイドのサルドールさん(30)は「ガソリンの値上げが今のウズベクで一番大きなニュース」と言った。
 ぴんとこなかった。資源国だから燃料を輸入に頼る日本と比べて、値上がり幅も小さいだろう。最近の燃料費高騰は世界共通の現象だし…。
 サルドールさんは反論した。「資源国なのに燃料費が高騰する。つまり誰かが中抜きしてもうけている」
 中央アジアは汚職が多いからあり得る話だと思った。話はそれでやんだ。そして、数日後に隣国カザフスタンで反政権デモが起きた。大騒乱となった。
 現地の人に聞くと、原因はウズベクの問題と同じだった。「社会の富を、役人や政治家が奪っている」と皆が怒っていた。
 燃料費高騰はきっかけにすぎなかった。ウズベクもカザフも市民の視線は社会の病巣に向いていた。サルドールさんの話は予言に近かった。敏感に反応できなかった自分を恥じた。
 (小柳悠志)

中日新聞読者の方は、無料の会員登録で、この記事の続きが読めます。

※中日新聞読者には、中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井の定期読者が含まれます。

関連キーワード

おすすめ情報