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幼虫の期間は少し短かった 準絶滅危惧「コウベツブゲンゴロウ」

2022年1月6日 05時00分 (1月6日 10時10分更新)
生態を明らかにした「コウベツブゲンゴロウ」を紹介する渡部晃平学芸員=白山市八幡町で

生態を明らかにした「コウベツブゲンゴロウ」を紹介する渡部晃平学芸員=白山市八幡町で

昆虫館・渡部学芸員指摘 田んぼで生息のため?

 県ふれあい昆虫館(白山市八幡町)の渡部晃平学芸員(35)が、絶滅危惧種の水生昆虫「コウベツブゲンゴロウ」の飼育・繁殖に成功し、幼虫がふ化して成虫になるまでの「未成熟期」の生態を明らかにした。 (青山尚樹)
 コウベツブゲンゴロウは西日本に分布し、県内では、輪島市のみで生息を確認している。県では絶滅危惧Ⅱ類で、環境省では準絶滅危惧に指定されている。体長は三・四〜三・八ミリで、日当たりのいいため池や水田などに生息するが、詳しい生態は不明だった。
 渡部さんは、輪島市内で捕獲したコウベツブゲンゴロウを繁殖させることで、水生植物に産卵することや幼虫の姿、幼虫が育って、さなぎから成虫になるまでの成育期間が近縁種四種と比べて短いことなどを解明した。
 研究結果から、水がたまっている期間が短い田んぼなどで生息するため、幼虫の期間が短くなった可能性がある。成育には水生植物が豊富な環境が必要なため、除草剤などにより水生植物が減っていることが、減少要因の一つであると指摘する。
 渡部さんは「種を守るために、今回の研究を役立てていきたい」と話した。
 昨年十二月三十一日に出版された米国甲虫学会の国際誌「The Coleopterists Bulletin」に掲載された。

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