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アマモ再生へ、湖内に種まき 市民団体と静大生が協力

2021年12月11日 05時00分 (12月13日 09時44分更新)
紙粘土にアマモの種を埋め込む漁師=浜松市西区で

紙粘土にアマモの種を埋め込む漁師=浜松市西区で

  • 紙粘土にアマモの種を埋め込む漁師=浜松市西区で
  • 紙粘土ごとアマモの種をまく静大生ら=浜松市西区で
 浜名湖で激減している水生植物「アマモ」の再生に向け、地元の市民グループが地道な取り組みを続けている。さまざまな生き物の隠れ家となり、「海のゆりかご」とも呼ばれるアマモは、豊かな湖を支える基盤。活動に協力する静岡大の学生と共に船で湖内に乗り出し、以前採取した種をまいた。 (内田淳二)
 作業は七日、陸地で始まった。小雨が降る弁天島海浜公園(浜松市西区)で、紙粘土にアマモの種を三十粒ほどずつ埋め込む。潮で流されないようにして発芽率を上げる工夫で、三万粒弱の種を数百個の紙粘土に分けた。「湖内にまけば、二、三週間ぐらいで芽が出ます。しっかり育ってほしい」。NPO法人浜名湖フォーラムのメンバーで、漁師の徳増隆二さん(66)が願いを込める。
 アマモは種で増える種子植物。以前は湖内の至る所に生えていたが、二〇一五年ごろから激減し、残っている水域はごくわずかだ。水温の上昇や潮流の変化などが要因として推測されているが、はっきりしていない。「ゆりかご」の消滅は、湖内の漁獲減との関連も指摘されている。
 用意した種は、継続的にアマモを育てている場所で、今年六月ごろに手作業で採取したもの。メンバーらは船で湖内を巡り、数カ所で種をまいた。胴長を着て冬の湖に入った静大生は「アマモサークル」の五人。リーダーの増田果南(かな)さん(23)は「少しでも役に立てればうれしい」と話した。
 サークルの顧問は、アマモを研究する笹浪知宏教授(49)。静大と浜名湖フォーラムは湖岸の一画に「共同実験区」も設け、アマモの成長などを見守る。フォーラムメンバーの間瀬泰成さん(63)は「漁獲が激減したアサリにとっても、アマモの存在が重要」と力を込めた。
 フォーラムは、湖内のごみ拾いや、子どもたちへの自然教室にも力を入れている。

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