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【石川】五輪会場 聖地にまちづくりを 森喜朗前組織委会長 本紙インタビュー 

2021年8月14日 05時00分 (8月14日 10時27分更新)
東京五輪を振り返る東京五輪・パラリンピック組織委前会長の森喜朗元首相=12日、東京都内で

東京五輪を振り返る東京五輪・パラリンピック組織委前会長の森喜朗元首相=12日、東京都内で

スケボー(東京・有明)や自転車(静岡、山梨)

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の前会長、森喜朗元首相(84)が本紙のインタビューに応じ、五輪開催をきっかけに、各地で競技の拠点化を目指す計画が浮上していることを明らかにした。スケートボードなど新種目のアーバンスポーツ会場となった江東区では「聖地」を目指し、静岡、山梨両県では自転車(ロード)の新レース構想も。森氏はこれらを東京五輪のレガシー(遺産)の一つと語り「五輪を契機とし、今後のまちづくりの核になれば」と述べた。 (田嶋豊、写真も)
 金三つを含む五つのメダルを獲得したスケボー会場となった有明アーバンスポーツパーク。仮設が前提だったが、森氏は江東区長が「存続」の意向を示していることを明かした上で、区側の「(競技を)育てたい」との考えに賛同した。
 一方、静岡・伊豆を会場に実施された自転車トラック。一八九六年のアテネ大会から続く歴史ある種目だが、「海外の関係者も会場を絶賛していた」とも。一都三県で行われたロードへの反響も大きく「山梨をスタートし、静岡でゴールするレース構想が両県知事から出てきた」と歓迎。招致段階の「コンパクト五輪」を見直し経費削減から既存施設の活用に方針転換した森氏。「各地に協力を求めたことが、かえってプラスに働いた。コロナ禍で大変だったが、自分たちのイベントとして官民一体となって取り組む一つの絆ができた」と評価した。

開会式出演「松井さんに直接打診」

 開会式の聖火ランナーには、プロ野球界で国民的スターとして活躍した長嶋茂雄さん(85)と王貞治さん(81)、日米球界で活躍した松井秀喜さん(47)=石川県能美市出身=が登場。森氏は松井さんにニューヨークで自ら打診し、松井さんからは「長嶋さんのサポート役として」との意向があったとも明かした。
 新型コロナウイルスの感染が再拡大する中で、五輪の直前まで再延期や中止を求める世論もあった。森氏は「アスリートのためというのが徹底した考えだった」と話し、再延期や中止の考えはなかったと強調。無観客での開催についても「ぎりぎりの判断だったが、有観客だったら、もっと感染者が増えていたかもしれない」と語った。
 二十四日からパラリンピックが開幕。自身の意向で五輪とパラの組織委を初めて一本化した経緯もある。森氏は「パラがうまくいかなければ、すべて成功したとは言えない」とし、「選手たちの大変な努力と競技に懸ける姿を、子どもたちには、何とか会場で見せたいと思う」とも話した。

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