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<わたしの転機> 40歳で医学部に入学 育児しながら医師に

2021年5月26日 05時00分 (5月26日 05時00分更新)
「何歳になっても挑戦するのに遅すぎることはない」と話す前島貴子さん=愛知県内の病院で

「何歳になっても挑戦するのに遅すぎることはない」と話す前島貴子さん=愛知県内の病院で

 愛知県内の病院で働く前島貴子さん(56)は7年かけて40歳で医学部に入学し、54歳で医師になった。現在19〜13歳の3人の子を持つ母でもある。医学部在学中にも出産、留年を経験し、医師国家試験の浪人も乗り越えた。命をつなぐ医師の道を諦めなかった背景には、父を自死で失った悔しさがあった。 (細川暁子)

 亡き父を思い 命つなぐ

 三十二歳の時、飲食店を経営し、借金を抱えていた父が自死しました。私は大学卒業後、故郷の島根県で薬局を営んでいましたが、父を救えなかったことが悔しくて、申し訳なくて。以前から夢だった医師への思いが一層強まり、医学部受験を決意しました。
 予備校に通って勉強を始め、同じ頃、結婚もしました。中学、高校時代から勉強は大の苦手。不合格のたびに落ち込みました。三十六歳で長女、三十九歳で長男を出産して育児にも追われましたが、子どもを保育園に預けながら勉強と受験を続けました。授乳期には胸が張って痛みに耐えられず、試験会場で搾乳したことも。七年越しでようやく愛知県内の大学の医学部に合格しました。
 奨学金を借りて医学部に入った後も、授業に付いていくのが大変でした。子どもが公園で遊んでいる...

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