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ドローンで薬 自動輸送 加賀市が国内初 有人地域を3D図で

2021年5月21日 05時00分 (5月21日 10時10分更新)
約3キロの距離を自動飛行して医薬品を運んできたドローン=加賀市文化会館で

約3キロの距離を自動飛行して医薬品を運んできたドローン=加賀市文化会館で

利便性向上へ実験

 加賀市は二十日、ドローンを使って医薬品を運ぶ実証実験を成功させた。JR加賀温泉駅前のコメヤ薬局アビオシティ加賀店から市文化会館まで、約三キロの距離を自動飛行した。民間企業と共同開発した3D(三次元)マップを使って住宅街など有人エリアの上空をドローンが自動飛行するのは国内で初めて。 (小室亜希子)
 実証実験は、市が連携協定を結ぶソフトウエア開発「トラジェクトリー」(東京都)と実施。同社はドローンを安全飛行させるための管制システムの開発に取り組んでおり、その基盤となる3Dマップの作製を市と協力して進めている。
 ドローンは、アビオシティ屋上から離陸。通信環境の不具合からドローンが自動的にスタート地点に戻るアクシデントはあったが、再び離陸した後は約十四分間自動飛行し、市文化会館に到着した。
 同社によると、ドローンは高さ約七十七メートルをほぼ平行に自動飛行した。3Dマップには建物などの障害物が立体的に読み込まれている。この地図を基にルートを設定することで、安全な自動飛行が可能になる。航空法上の規制のため、実験中は車が地上を伴走し、補助員がドローンの動きを監視しながら行われた。実用化のためには航空法の改正や、安定した通信網の整備が課題になる。
 市は、本年度内に市内全域を3Dマップ化し、将来的には市民生活の利便性向上や、新たなビジネスの呼び込みにつなげたい考え。宮元陸市長は取材に「3Dマップによって“空の道”ができれば、デジタルインフラの基盤になる。日本初の試みの第一歩を踏み出せてうれしい」と話した。

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