障害ある人安心在宅勤務 効率上がり給料増も

2020年11月15日 05時19分 (11月15日 12時08分更新)
在宅勤務を導入し、障がいのある人(手前)の働きやすい環境づくりを進める事業所=福井市の「MIRAI.」で

在宅勤務を導入し、障がいのある人(手前)の働きやすい環境づくりを進める事業所=福井市の「MIRAI.」で

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県内の事業所導入


 障害のある人の就労を支援する県内の事業所が、新型コロナウイルスの拡大をきっかけに在宅勤務を導入している。利用者は「自分の体調に合わせて仕事ができる」と歓迎。仕事に集中できて効率が上がり、賃金アップにつながった人もいる。 (山口育江)
 就労継続支援B型指定事業所「MIRAI.」(ミライ=福井市木田三)では、発達障害や精神疾患のある十二人が勤務。三月から在宅勤務を取り入れ、現在五人が活用。会員制サイトやアプリケーションで、体調や作業状況を確認。週に一回は体調把握のために通所してもらうが、在宅でも普段通りの仕事をできるようにしている。
 うつ病を患う女性(22)=福井市=は二月から週に三回就労。事業所では、周りに気を使って疲れてしまうこともあり、休みがちだった。
 主に住宅の図面制作を担っており、在宅勤務になってからは「リラックスして作業に集中できる」。四月時点で週二回一日二件だった制作件数が九月には一日十件できるようになった。給料も二倍以上に増えたという。
 発達障害のある男性(35)=越前市=は翻訳やチラシづくりに携わる。聴覚が過敏で「人の会話に気を取られたり、何げない言葉に傷ついたりしやすい」と明かす。元々一日三時間仕事ができれば良い方だったが、自宅で働くようになってからは四時間半集中して作業ができている。
 女性は「在宅になってからは症状が落ち着いている。給料が増え、意欲も上がった。今後もこのペースで続けていきたい」と喜ぶ。
 ミライによると、在宅ワークは福井市の許可を得て導入。市障がい福祉課によると、市内には就労継続支援と就労移行支援の事業所が七十事業所ある。そのうち数カ所が十一月十三日時点で在宅勤務を導入している。市は「新型コロナの収束後も、在宅でできると判断した仕事の申請については許可を出すことを検討したい」としている。
 ミライを運営する「今ここ」の坂部まり子代表は「在宅ワークで仕事量も増え、利用者の自信につながっている。コロナが収束した後も在宅を一つの形として認めてもらえたら」と要望する。

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