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野菜のソムリエの食彩記

ココナツ(2) 捨てる部分ないエコ果実

切削中のココナツ

写真

 果実は繊維質のかたい殻に包まれ、その中に大きな種子があります。種子の中は、胚乳液にあたる透明な果汁があり、そのままココナツウオーターとして飲料にもなります。

 内壁には脂肪層である胚乳があり、未熟果だと表層が半透明のゼリー状でやわらかく、スプーンなどですくって食べられます。

 成熟果の胚乳は、かたくて白く「コプラ」と呼ばれています。コプラは細かく削り取って乾燥させ、料理や洋菓子の材料、ココナツオイルの原料などに使われます。

 食材料として有名なココナツミルクは細かくなったコプラを水に浸して浸出液をもみ出したものです。白く濁った液体は甘味があり、独特の香りとコクがあります。東南アジアではカレーなどの料理やコクを出すお菓子には欠かせない食材となっています。

 コプラを外した殻は、燃料としても利用でき、加工して食器や工芸品にもなっています。また、外皮はコイアと呼ばれる強靭(きょうじん)な天然繊維が得られ、バッグやロープ、マットなどにも加工できます。捨てる部分がなく、全ての果実を使うことができるのでエコにもつながります。

 スイーツとして有名となった「ナタ・デ・ココ」は、ココナツ汁にナタ菌を加え発酵させたもので、フィリピン発祥の伝統食品です。コリコリとした食感と低カロリーで食物繊維が豊富なことからダイエット食にもなっています。

 最近人気の「ココナツシュガー」は、ココナツの花の蜜を集めて煮詰めた茶色い砂糖で、深いコクがあり、血糖値の上昇を抑える調味料として注目されています。

(山城知美・協会認定シニア野菜ソムリエのクッキングサロンEruca主宰)

 

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