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女のティールーム

先生の言葉 今も私の心にずっと

団体職員 小林 美帆子(静岡市葵区)

書家・画家 重富希公子

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 恩師の訃報が入ったのは、年が明けて数日のことだった。その連絡を受けて、私は年がいも無く、声を上げて泣いた。定年を迎えてもなお、昨年三月まで教壇に立ち、七十歳で現場を去った先生。その二カ月後に発病し、八カ月後に逝ってしまった。

 中学受験をして中高一貫の進学校に進んだものの、私の中学時代は振り返ることさえ苦痛なものだった。学校を辞めることも何度か考えた。しかしその先生が私に学校の楽しさを、叱ること無く、いつも「アハハじゃありません」と苦笑いでたしなめるだけ。そんな先生の存在によって、私の高校時代は同じ学校とは思えないほど打って変わって楽しくなった。

 卒業後、一緒に飲みに行ったとき、初めていかに先生が盾となり私を守ってくれていたのかを知った。「やればできる子だから、その可能性の芽を摘んではいけない。私が責任を取って卒業まで面倒をみるから」と職員会議で言ってくれていたことも、後々知った事実。

 本当に高校三年間ずっと担任として私の可能性を伸ばしてくれた。先生のおかげで今の私がある。どれだけ感謝しても、し足りない。

 卒業アルバムに記された先生の字。「自己の信念の前に道あり」という言葉は、今もこれからも私の心にずっと残っていくことだろう。

 「女のティールーム」は今回で終わります。

 

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