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女のティールーム

母の笑顔が好き 優しかった姿思い出す

◆主婦 宮地 よし江さん(吉田町川尻)

水彩連盟準会員 福沢益由己

写真

 今年の干支はとり。十二支の酉(とり)は元々、酒だるの形で、お酒関係からできた字。でも私は不思議に思う。鳥の絵を描いて眺めてみる。昔の人が鳥という字を考えたこと、バランスが良いこの「鳥と酉」の漢字に私は感心している。正月、私は大きなニワトリの絵を描いた。

 生きていれば九十六歳の母が酉年である。明るい人で誰にでも好かれた母は、食べ盛りの子どもが大勢いて大変だった。母はよく働き、夜以外体を休めていることがなく、私はこのごろ母の強さを知って頑張ろうと思うのだった。

 小学生の私は、姉と二人で川で野菜を洗い、母の手伝いをした。家の畑でできたダイコン、ネギ、白菜などの野菜をカゴに入れて運び、近くの川で洗ってまた家に運ぶ。何度も手で持ち運ぶのは大変だった。

 家の中に置くと「ありがとう」と言う母の笑顔が私はうれしかった。冬の川の水は冷たく、手に息を吐きながらのお手伝いだった。

 きれいな水、大人がまたげるくらいの小さな川幅を「ピシャピシャ」と水が遠くから勢いよく流れ、日の光で小石がきらりと光る。輝く水底に魚も泳いでいた。子ども心に川の水を眺めているのが私は好きだった。

 いつも優しかった母を思い出す。正月三日の午後、孫たちが帰り、静かな日。一人部屋で日記を書いている。この一年が良い年でありますように。

 

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