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お茶漫歩

台湾 茶文化を大切に継承

内藤旭恵 静岡産業大情報学部専任講師 藤枝市在住

 台湾では、若い女性が四角い箱を持って歩いている光景を目にすることがあります。中身を聞いてみると、台湾茶芸用の茶器セットだそうです。会社帰りに台湾茶芸の稽古に通うのが、若い女性社員のステータスにもなっているとのことでした。

 そんな台湾には、お茶に関する「お宝」が数多く眠っているのです。昨年末、静岡産業大情報学部の高橋等教授を中心としたチームの五人で台湾を訪ねました。情報技術を生かしてお宝を記録し、表現する活動に生かすためです。

 主な目的は、日本が台湾を統治していた日治時代に茶箱にはられたラベルの蘭字(らんじ)や茶箱といった日本ではもうあまり目にすることができない逸品を、失われる前に保存することでした。「PINE APPLE CHOP」と書かれた蘭字や「FORMOSA OOLONG TEA」と記された茶箱を、カメラで撮影していると、日治時代の日本人の息吹が聞こえてくるようでした。

 台湾区製茶工業同業公会前理事長の黄正敏氏の話によると、こうした商品は大連や上海、香港、厦門、シンガポールに送られ、米国のシアトル、サンフランシスコなどに輸出していたそうです。

 日本では失われつつある資料が海外に残っていて、大切に受け継がれているところをみると、台湾人の親日的な一面をうかがい知ることができました。「まぁお茶でも一杯」と心を通わせるお茶の力も感じました。

 

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