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深海の味 焼津名物に 「オオグソクムシせんべい」好評

◆「エビ・カニと似た風味」

出来たてのオオグソクムシせんべいを紹介する(左から)山本さん、長谷川さん、磯部さん=藤枝市で

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 深海にすむダンゴムシの仲間、オオグソクムシの身の粉末を練り込んだ「オオグソクムシせんべい」が好評だ。今春、焼津市の深海魚専門漁師長谷川一孝さん(40)らが企画し発売したところ話題を集め、初回生産分の三千五百箱は一カ月で完売した。長谷川さんは「深海ブームで終わらず、焼津の銘菓にできれば」と考えている。

 ◇   ◇ 

 オオグソクムシは、水深六〇〇メートル前後に生息する節足動物で体長一〇センチほど。「キモかわいい」と水族館やインターネット上で人気を集めており、四月下旬、動画サイト「ニコニコ動画」の愛好者らが集まるイベント「ニコニコ超会議2015」で、先行販売されたせんべいが話題を呼んだ。

 せんべいになったのは偶然の重なりだった。オオグソクムシはもともと、長谷川さんが深海魚のヌタウナギを捕るために沈めた長さ約一メートルの筒に一緒に入るが捨てていた。数年前、取材で船に同乗したテレビタレントから「食べられますか」と聞かれ、試しに焼いてみたところ「エビやカニと似た風味でおいしい」と発見。昨年三月、横浜市の水族館で素揚げの試食イベントを開くと大人気になった。

 一方、深海がコンセプトのおせち料理を企画していた東京の広告代理店「オゾンネットワーク」の山本賢さん(36)は昨夏、オオグソクムシの素揚げをメーンに、と面識のない長谷川さんに相談。静岡で打ち合わせをした帰りに手土産に買ったえびせんべいをヒントに「これなら気軽に買ってもらえる」とせんべい化を思い付き、製造元の「ヤマキ海産」(本社愛知県)静岡営業部長の磯部喜一郎さん(33)に連絡を取った。

 「面白い企画になる」と意気投合した三人は一月から試作を開始。初めは乾燥させたオオグソクムシをそのまま粉末にしたが、雑食のため「内臓の臭いがきつすぎて」大失敗。味付けや粉末の量を試行錯誤し、えびせんべいの製造ラインを使って塩気のある香ばしい味の商品を完成させた。オオグソクムシを宣伝しようと、外装と小袋に絵を描いたパッケージにもこだわった。

 十二枚入りで税込み千六百二十円。東名、新東名高速道路のサービスエリア、焼津さかなセンター、東京・秋葉原のギフトショップなどのほか、各地の水族館にも販売網を広げている。

(神谷円香)

 

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