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浜松海の星高校50周年 一粒の麦が地に落ちて

心の教育 命の大切さを学んで

 創立五十周年を迎えた海の星高校。同校は今後どのような学校経営を目指すのか。佐藤英子校長にこれからの教育方針を聞いた。

 「相手への尊敬を全く欠いたいじめや、それを苦にした自殺など、いまは命を大切にするという当たり前の感性が鈍っている。将来母になるであろう生徒たちには、命への尊厳と感謝の気持ちを何としても分かってもらいたい」

 その手段として同校が取り入れているのが、三年間にわたって行われる宗教教育。聖書の話から阪神大震災を体験したシスターの講話まで、生徒たちは具体的な事例を通して命の大切さを学んでいく。「心の教育はミッションスクールの大切な使命。正しい判断をし、その判断に責任をもてる女性を育てたい」という。

 また、ボランティア活動を通して見返りを求めない愛があることも学んでいく。「感性豊かな女性を育て、すべての命が大切にされる社会づくりに貢献することが私たちの仕事だと考えています」

 佐藤には大きな夢がある。将来、生徒たちを修道院の支部があるフィリピンの田舎に連れて行くこと。「現地の子どもたちは貧しくても目が輝いている。毎日を必死に生きていることが伝わってくるあの目を、生徒たちにぜひ見せたい」。いまは治安面で不安があり実現は難しいというが、将来、生徒たちが現地の子どもたちと交流する日が来るかもしれない。

 創立五十周年に際して、県内のカトリック高校や学校関係者からも祝福の声が寄せられている。同校創立に大きくかかわった静岡雙葉高校(静岡市葵区追手町)の伊藤明子理事長は「海の星での学びを通して、人の幸せのために何かできる、心豊かな人に成長してくれるよう祈ります」とコメント。不二聖心女子学院高校(裾野市桃園)の大山江理子校長も「これからもキリストの愛を受け、感性あふれる女性になってください」と、信仰を同じくする同校の生徒に言葉を贈る。

 同窓会長の後藤俊子(六〇年卒)は「誰にでも自然に礼儀や思いやりを持って接することができる女性になってほしい」と、同校の志を受け継いでいくことを願う。保護者でもあるPTA会長の吉村伸英(50)は「生徒たちは人生で一番多感な時期を海の星で過ごします。悔いのない日々を送り、次の歴史をつくってほしい」と親の思いを代弁する。

 きょう十一日、同校では教会関係者や友好校の教職員を招いて五十周年記念式典を催す。“海の星”は次の五十年に向けて輝き始める。(文中敬称略=終わり)

 

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