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西遠女子学園100周年 忘るるなかれ若き日を

座談会(下) 次の100年も『よき社会人、よき家庭人』

夏休みも終盤の学園。創立者・岡本巌氏の胸像のもとを生徒たちが行き交う日も近い=浜松市佐藤3の同学園で

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歴史と伝統 大切な財産

 −あなたが感じる西遠の良さは。

 大庭知世教諭 先生が生徒を大事にしていることを強く感じます。また、六年間はとても得難い時間。一緒にいる友人が一生の友人になる。ケンカしたり、泣いたり、本物の友だちになるための試練がたくさんあって。私にとっては特にクラブ。どんなことも一つ一つひたむきに取り組む。だから友情も堅固になるのでしょう。

 大塚はる子教諭 人間づくりをしてくれる場所ですね。講堂朝礼でも繰り返し、人生の指針をくださった。子どもから大人になる最も大切な時期にここで身に付いたことは、主婦になってからも役立ち、自然に子どもへと伝えられました。

 榛葉早友吏高校生徒会長 人の話をしっかりと聞くこと。そんな当たり前のマナーが自然に身に付いているんだな、と感じます。先生、先輩、友だちとのつながりもとても濃くて。西遠に入れてよかった、と心から思います。

 戸田誉理子中学生徒会長 とにかく時がたつのが早い。毎日が楽しく、充実しているから。勉強でもチャンスがたくさん与えてもらえる。服装や礼儀など、ちゃんとしかってくれることも、とてもありがたく感じます。楽しいこと、つらいこと、一緒に乗り越えられる友人がたくさんいるのも、幸せです。

 岡本肇学校長 何事にも準備万端で臨む。例えば、入学式、卒業式の練習を念入りにする。学園祭、体育大会、学外行事、どんなことにも貫かれています。また、授業が「見えるカリキュラム」なら、行事、クラブ活動、毎日の掃除などで学ぶのは「見えないカリキュラム」。失敗し、試行錯誤し、仲間と話し合い協力しながら“知恵”が体にしみ込む。これも大きな特色ですね。

 −次の百年に向けて。

 榛葉 私がおばあさんになっても「西遠の生徒は頑張ってるな」と感じられる学園であってほしい。いつの時代でも、ここで私たちが心で感じたことを、生徒たちには感じてほしい。

 戸田 これからさらに後輩のお手本にならなくてはいけないし、中途半端なことはできない。全体できちんとしてないと西遠のまとまりの意味がないですから。友だちの大切さも、後輩に伝えていきたい。

 大庭 ずっと地域に愛してもらえる学園であってほしい。また、西遠独特の教師と生徒の距離感。それをうまく保ちながら、生徒のために努力を惜しまない教師でありたいですね。

 大塚 この百年の歴史と伝統は、教師と生徒のたゆまぬ努力が作り上げたもの。教師は生徒のために一生懸命になれる、生徒はその期待に応えようと頑張る。これからもその努力を続けてほしいですね。

 岡本 大きな時代の変化の中、少子高齢化が進み、さらに女性の社会的な役割は大きくなる。女性だからこそリーダーになれることもあるでしょう。よき社会人、よき家庭人。このキャッチフレーズを、これからも学園の女子教育で大切にしていきたいですね。また、学校じゃなくて学園。昔からあるこの“たたずまい”を大切にしていきたい。百年の伝統はもちろん、机一つ、木一つ、石一つ、すべてが次の時代へ受け継いでいく大切な財産なのだから。

 ◇ ◇

 「婦人の中に未来の人は眠れり」−。強くしなやかな理念のもと、受け継がれてきた百年のバトン。新たな百年に向けて西遠女子学園の挑戦は、これからも続く。

(文中敬称略、この連載は報道部・伊藤章子が担当しました)

 

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