トップ > 静岡 > 高校・大学周年特集 > 掛川西高100周年 > 記事

ここから本文

掛川西高100周年 天守の杜に

第2部 部活動編 野球部後援会

“損得”抜きで応援 会員285人 広報誌発刊や資金集め

全国高校野球静岡大会準々決勝でスタンドから後輩部員を応援するOBや後援会員=平成12年7月28日、島田球場で

写真

 野球部を物心両面からバックアップするのは後援会。甲子園出場時の資金集めや、広報誌を通じた選手の応援などの活動をしている。会員数は二百八十五人だが、その多くが野球部とは直接、関係のない人たちばかり。現会長で掛川市助役の福田喬治(昭28卒)は「損得じゃない。純粋に地元を愛し、野球が好きなんだよ」と笑う。

 かく言う福田自身も柔道部出身。野球が好きで、卒業後もよくネット裏で観戦していたところ、戦前から野球部の面倒を見てきた前会長の菅沼俊介(昭7卒・故)に見込まれ、三年前に就任した。

 「後援会は地元の高校野球を盛り上げようという有志の集まり。中学校から強い選手を引き抜いてくる私学だったら、こんなに会員数が増えなかったのではないか。“文武両道”を掲げる公立高だからこそ、みんな応援をしたくなるんだ」。

 「その証拠に」と、福田が指折り数える会員数は市役所だけでも三十五人いる。

 後援会の会計監査を務める伊東一雄=掛川市肴町、塗装店自営=も、浜松工出身ながら「純粋に野球が好き」で会員になった一人。「小さいころから野球イコール掛西で育ってきたんだ。地元民が地元の高校を応援するのは当たり前。浜工との対戦だけは見るのがつらいが、もちろん掛西を応援するよ」

 「身近な選手の活躍する姿が見たくて」という福田昌之(昭36卒)=掛川市下垂木、カメラ店自営=は元ブラスバンド部員。「地元の野球少年にとって掛西野球部は甲子園への近道であり、あこがれの存在。私学の強豪がひしめく静岡県で、毎年そこそこの成績を残してくれるのがうれしいね」。昭和三十六年春の選抜にエースで出場した同級の加藤一司(昭36卒)=掛川市議=や、後援会浜松支部長で冀北会副会長の天野伸一(昭24卒)=アマノ代表取締役=らとは、ネット裏やスタンドで応援の肩を並べる常連だ。

 毎年夏の大会前になると後援会員向けに手作り広報誌「掛西タイムリー」を編集、発行しているのは社会科教諭の野球部長伊藤聡(昭38卒)。赴任した四年前から作り始め、まだ4号ながら内容は盛りだくさん。二〇〇〇年号は校長、OB会長、父母の会会長などのあいさつ文のほか、レギュラー陣の抱負、主な戦績を掲載している。

 この夏の全国高校野球選手権静岡大会でも、チームを率いて十三年目になる知将・山内克之監督のもと、掛川西はシード校の力をいかんなく発揮、準決勝までコマを進めスタンドのファンやOBの声援にこたえた。「野球部は後援会員だけでない多くの人たちに支えられている。それを端的に示すのが甲子園の資金集めだが、甲子園に行くから資金が集まるのではない。野球部を思う多く人がそれぞれの立場で動いてくれる。野球部は大切なお金を使わせてもらっているんです」。“野球の掛西”の陰に人の汗と熱情ありだ。

(文中敬称略)

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

中日新聞しずおかの記事はこちら

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索