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掛川西高100周年 天守の杜に

第1部 校史編 「母校と私」 女優 高木まみ子さん

大切な「地域性」 『掛川芸術祭』市長にも提案

 「堅実」がカラーといわれる掛川西高だが、もちろん、華やかな芸能界に飛び込んだ卒業生もいる。女優高木まみ子さん(昭59卒)=本名・高木真美子=もその一人。舞台やテレビで活躍する傍ら、毎夏地元で自身の脚本、演出による民話劇の“里帰り公演”を続けている。掛川に新しい芸能文化を、という高木さんに、母校と古里への思いを聞いた。

 ――在学した昭和五十年代後半は、テレビでは「おしん」や北海道の自然を舞台にした「北の国から」が人気を集め、舞台ではミュージカル「キャッツ」も始まった。

 高校時代は自称「活発少女」で、実は演劇部じゃなくバドミントン部。小さいころから習っていた日舞(花柳流)も休み、演劇や芸能とはまったく無縁でした。クラブでは(世界バドミントン選手権大会で優勝した)大先輩の高木紀子さん(昭37卒)からコーチを受け、かなり上達したんですが、ひざのけがで二年からマネジャー。学校帰りに友達と私の家で遊ぶことが日課で、学校で何かイベントがあるたびに騒いでいました。

 そういえば、三年の文化祭の時に、クラスで「積み木くずし」のビデオを作ってヒロイン役をやりました。でも、それが芸能界に入るきっかけ、というわけじゃありません。高校時代は「勉強をやった」という記憶が全然なくて、赤点がなかったのが不思議なくらい。一生のうちで一番楽しい時間だったんじゃないかな。

 ――六年前から「遠州の七不思議」を題材にしたひとり芝居を地元で開いて、舞台制作に地域の人たちも参加、体験できる場づくりに取り組んでいる。

 民話は地域の財産で、いいことや悪いこと、人間にとって大切な生きざまを教えてくれる。これって、今の時代にも通じるものですよね。ひとり芝居といっても、私の場合、たった一人というのじゃなく、地元の子供たちやバレエ団、古典芸能に携わる人たちなどと、みんなで一つのものを作り上げる。「地域性」というものが失われていく今だからこそ、地元の民話を見直し、芸術を志す仲間の横のつながりを大事にしたいんです。

 「表現する」という仕事の中で、これからは創造性がもっともっと必要な時代になります。舞台っていうのは演出家、スタッフ、出演者の息が合わないとできない総合芸術。互いに刺激し合って、感性を高められたらいいですね。

 ――「遠州の七不思議」の公演は三作まで終え、今年は菊川町に伝わる「三度栗」を取り上げる。どの話も共通するテーマは“真心”。

 掛川もそうですが、地方都市では建物のハード面ばかり進み、ソフト面が遅れています。榛村市長さんにも提案したんですが、プロから子供まで幅広く参加できる「掛川芸術祭」があっていいのではと思います。後輩の皆さんには、決して夢をあきらめずに真心を持って進んでほしい。道を開くのも閉じるのも自分自身だから。

(文中敬称略)

 高木 まみ子(たかぎ・まみこ)さん 昭和40年掛川市生まれ。桐朋学園短大芸術学部で演劇を専攻し、女優の森光子に師事。主な出演作品は舞台「放浪記」「無法松の一生」。テレビ「世にも奇妙な物語」「恋愛結婚の法則」など。フレンドシッププロモーション所属。東京都在住。

 

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