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磐田南高校80周年 磐田が原の台地に

第2部 部活動、今昔 生物・自然観察部(下) 黒沢教諭の精神 脈々と

はぐま祭で展示された創刊号以来の生物部誌「熊蟲」

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 戦後の文化部をリードしてきた生物部。最近の活動の成果もめざましく、昨年は「桶ケ谷沼におけるベッコウトンボの保護・増殖の試み」で日本学生科学賞の二年連続入選一等に輝いた。県での審査を、最優秀の知事賞で通過しての快挙だ。

 生物部では平成十一年四月の個体数調査で、ベッコウトンボが急激に減少したのをきっかけに、保護・増殖の活動を進めてきた。「自分が生まれ育った地域に住む動物が減っていくのは残念」。部長の鈴木俊さんは、そういう気持ちで研究に取り組んでいたという。

 昨年度も研究の結果、推定で十万個を超える産卵を確認。今年四月の個体調査では百十七匹の成虫を確認した。昨年の約百五十匹よりは減ったものの、研究を始めたころからは増加。夏休みも産卵用容器の水補充など、毎日交代で世話をした成果だ。

 五月三十一日から開かれた文化祭「はぐま祭」では、昭和二十七年に発刊した生物部の部誌「熊蟲(くまむし)」を、創刊号から最新の二十二号までを展示。「昔の熊蟲を読んでいると伝統を感じます」と鈴木俊さん。

 昨年度の日本学生科学賞入選一等には、同校からもう一つの部が輝いた。希少種の鳥「コアジサシ」の研究を発表した自然観察部だ。十年ほど前、このコアジサシの研究を進めるために発足した部だという。

 コアジサシの研究では、天竜川に「ブラインド」と呼ばれる観察用の箱を作り、その中で双眼鏡を片手に何時間も観察した。「苦労しただけあって、賞が取れて良かった」と鈴木裕部長。

 今年は顧問の教諭が変わったこともあって、研究テーマを一新。ミミズの有機作用で生ゴミを肥料にする研究、ドジョウの日々の様子で天気を予報する研究を始めた。どちらも、生徒が友達から聞いてきた「うわさ」程度の話の真偽を確かめる研究。「部員八人と小さい部ですが、心機一転頑張ります」と次期部長候補の加藤伸征さん。

 リュックサックをかついで山を歩き回った黒沢美房教諭の生物を愛する気持ち、ささいなことでも深く探求する精神は、現在の生物部、自然観察部にも確実に伝えられていると言えそうだ。

磐南を語る 3年 道倉 有紀さん

 この学校の生徒の良さが見えるのは体育の授業だ。特にみんなが嫌いな、陸上やマラソンといった苦しい授業。みんな嫌だ嫌だと言いながら、絶対手を抜かない。中学の時は、手を抜く人がたくさんいたけど、高校に入ってみんなやる気に満ちていて驚いた。苦しいことには変わりないけれど、みんな頑張る。こういうところが「いい!」と思う。

(文中敬称略)

 

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