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磐田南高校80周年 磐田が原の台地に

第3部 磐南の今 定時制(上) 家族ムード いじめ無縁

今年の県大会で男女ともに団体優勝したソフトテニス部

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 午後五時すぎ。磐田南高校に私服の生徒が登校してくる。磐南定時制の生徒だ。昭和三十七年に設置されて以来、四十年の歴史を誇り、九百七十三人の卒業生を送り出してきた。現在は一年生二クラス、二、三、四年生各一クラスで九十人を超える生徒が通っている。

 「いじめのない学校」。磐南定時制のキャッチフレーズだ。全日制と比べ幅広い年代のさまざまな背景を持った生徒が集まる定時制には、一時期、いじめの問題があった。しかし、同校では素直すぎるとも言えるキャッチフレーズをかかげて、この問題に取り組んだ。

 一クラスの定員を二十人にする。教師は言葉遣いに気をつけ、生徒とのコミュニケーションを増やす。教師も生徒も同じ目線に立つ。教師と生徒、生徒同士、なんでも話し合えるような環境をつくった。

 「みんな同じ年みたいで、仲はいいですよ」と話すのは生徒会長の二年生、後藤淳史さん(21)。「一人ひとりに声を掛けるようにしている」という。三年生最年長の鈴木哲夫さん(54)は、「同級生は自分の子供より年下で、最初は心配だった。でも、何の抵抗もなくとけ込め、今は学校に行くのが楽しみ」と話す。

 授業が終わった午後九時すぎからは、部活動に精を出す生徒も。今はソフトテニス部が精力的に活動。昨年九月に東海大会で準優勝した時に「練習を続ければもっと強くなるかも」とさらに練習は活発に。今年は県大会で男女ともに団体優勝。全国大会にもダブルスで男子二組、女子一組が出場を決めた。ソフトテニス部に所属する後藤さんは「正直にうれしい。大きな大会で一つでも勝ちたい」と意気込む。

 「最近の定時制は、明るくなった」と宮谷宗良教頭。ともすれば「暗い」「荒れている」と思われがちな、昔の定時制のイメージとは違うという。全日制にはない少人数クラスでのアットホームな雰囲気、夜九時を過ぎてからの部活動ではぐくまれる団結力が、いじめのない明るい学校生活を実現しているようだ。

 鈴木さんは「学校に来て若返っている。勉強が純粋に楽しい」と笑う。かつて全日制の高校に通っていたが中退した後藤さんも同じ気持ちだ。「今はすごい楽しい。学校に毎日来てもいいかな、と思えるようになった」

磐南を語る 3年 大塚 真範さん

 この学校、磐田南高校は創立八十周年というだけあって、地域に深く根ざしている。どうやら「磐南生」というレッテルを張られているらしい。地域の人たちが「磐南生」の実態を、報告していることもある。しかし、僕たちは「磐南生」というレッテルが張られていることを自覚し、その偏見に近づく努力を怠ってはならない、とも思う。一人ひとりが代表なのだ。

(文中敬称略)

 

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